サッカーも勉強も伸びる子になる! すべての土台は“国語の力”にあった!

2013年10月02日

コラム

「スポーツに集中できる子は、きっかけさえつかめれば、勉強もできるようになる。これは僕の持論なんです」と話してくれたのは、花まる学習会代表高濱正伸先生です。それには「国語の力」「言葉の力」が必要不可欠であるとも……。なぜ国語の力が必要で、どうすれば向上するのでしょう? その理由と方法に迫ります!

文●戸塚美奈 写真●編集部

※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.22秋号』P125-129より転載

 


“国語力”“言語力”とは何か?
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 国語力はすべての学科の基礎になりますが、これは学力だけのことではありません。サッカーなどスポーツの世界はもちろん、どんなジャンルでも国語力はすべての土台になってくるのです。国語力、言語力は、言葉の力と言い換えてもいいでしょう。

 例えば「自分の言うシュートや、守備とはこういうことだ」と自分なりに明確に定義し、的確に状況やイメージを言葉にできるかどうか。

 国語力、言語力のある子と、乏しい子の差はそこにあります。中田英寿さんは、そこが非常に優れてましたね。彼が他の選手とずば抜けて違ったのは、言語力だと思います。

 勉強もサッカーも伸びないパターンで一番多いのは、何も考えずに決まっている段取りをやり続けること。何も考えていないと、「今日何やればいいんですか?」「腹筋50回」「えーっ」なんてことになる。

 目標は試合で、どう点を取って勝ちに行くか、ということのはず。それなら「次の相手に備えて、「今日はこの順番で練習をしよう」とか、「あと0.何秒すばやく動く練習しなきゃ」など「今日の練習はこうやるんだ」という明確な意識を言葉で持たなければ向上しません。何も考えずに練習しても体力だけがつくばかりでしょう。

 しかし、問題意識というものは、国語力がないと、絶対に詰められません。言葉の力がないと、なぜこうなるんだろう、ということを考えられないからです。例えば、同じスピードはあったと思うのに、なぜ点を取られたんだろう、と考えることができるかどうか。

 問題意識がある子どもならば「たまたま一発のカウンターでやられちゃった」では済ませません。勝つ理由はあったりなかったりしますが、負ける理由というのは必ずあるもの。その理由をあいまいにせず、負けた理由をはっきりと言葉にしていく。何の世界でも、問題意識を持つことが一番大切なんです。

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