丈夫な体をつくるには!? 子どもの成長期に大切な〝骨づくり〟を学ぼう!!【後編】
2013年11月24日
コラム前編では、丈夫な骨づくりに必要な「四つの栄養素」などを教えてくれたスポーツ栄養士の虎石真弥さん。引き続き、後編では身長が伸びやすくなる栄養の取り方や、練習後に適した食べ物などを紹介してくれます。
文●島沢優子 イラスト●伊藤さちこ
※『ジュニアサッカーを応援しよう!VOL.21夏号』P112-117より転載
スポーツすると身長が伸びない!?
昔から「スポーツをしていれば背が伸びる」と言われてきましたが、少し違います。実は身長を伸ばすために欠かせない骨の形成は、スポーツをしているのにきちんとした栄養素がとれていない場合、マイナスに働くことを知っておいてほしいです。
体が代謝を繰り返しているように、骨も日々生まれ変わりが活発に行われています(骨代謝)。運動をして体を酷使すると、この骨代謝は、まず「骨吸収」と呼ばれる、劣化した骨を溶かすことから始まります。その後、今後は新しい骨を作ろうと働く「骨形成」が始まります。このように骨は骨吸収→骨形成を何度も繰り返して(骨代謝回転と言います)成長していくのです。ただでさえ、骨成長の著しい成長期の子どもの骨代謝回転は速い上に、運動をする子はその回転がさらに速い。当然、骨形成の際には骨づくりに欠かせない栄養素の摂取が必要となりますから、食事が十分でないと、場合によっては確実な骨形成ができず、スポーツが背を伸ばすことを阻害することがあります。
こんな小学生がいました。幼年期から水泳を始めジュニアの全国大会でも活躍していたA君。毎日夜まで練習し、母親が栄養バランスを考えて作った夕食も、箸を持ったまま眠ってしまう生活でした。4年生のとき「水泳はやめてください」とドクターストップがかけられました。理由は低身長。骨吸収に骨形成が追いつかなかったのです。このように、スポーツによる疲労はえてして成長する力を抑えつけてしまうことがあります。
A君ほどではなくても、ジュニアサッカーの世界にも似たような子どもは多いようです。夕方にサッカーの練習をしたあと、疲労感で夕食が十分に食べられない。疲れて寝てしまう。これでは骨吸収が行われるばかりで、骨形成のための栄養補給が全くできません。端的にいえば、身長が伸びない生活サイクルになっているのです。
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