そもそも“8人制”はサッカーなのか。サッカーの本質、味わいを考える/スエルテ横浜代表 久保田大介氏 編【短期連載】
2017年03月27日
コラム一人ひとりのボールタッチ数が増え、ピッチが狭い分全員が攻守に関わりやすくなる。8人制サッカーがスタートして5年がたった。“少人数制”サッカーの採用は4種の育成の現場に何をもたらしたのか。
2017年3月6日に発売となった『ジュニアサッカーを応援しよう! Vol.44春号』の第2特集では、複数のサッカー関係者に取材協力を頂き、8人制サッカーを見つめる企画を行った。ページの都合上、誌面ではインタビューの一部しか掲載できなかったが、それぞれに内容が濃く8人制サッカーを通してジュニアサッカーを見つめ直すいい機会になると考えたため、本誌とWebの連動企画として4人のサッカー関係者のインタビューを全文公開する。
三人目は横浜で活動しているスエルテ横浜で代表を務める久保田大介氏だ。8人制、また日本サッカーについてメディアを通して独自の見解を発信している人物ならではの意見をぜひご一読いただきたい。
(取材・文●木之下潤 写真●ジュニサカ編集部)
8人制は本来のサッカーなのか考えたことがありますか?
――まず「8人制サッカー」について思うことをストレートにお聞かせください。
「そもそも、なぜ8人制なのでしょうか? バスケットボールは5人、バレーボールはもともと9人で今は6人ですがリベロができたから5+αと考えられます。もちろん偶数人数のスポーツはありますが、私はボールを使った団体スポーツは奇数という数に何かの意味があるのではないかと思ったんです。
サッカーは11人制で行われるスポーツです。たとえば、ホワイトボードを用いて11人制への移行という視点で逆算してみると、個人的な見解ですが、不都合なことがいろいろあります。11人制のフォーメーションを作り、ポジションをいじらず3人削って8人制にしてみてください。私の考えだと“9”から“11”だとスムーズに可能になるんです。2つのポジションで一人二役をこなせばいいから。
11人制のシステムで【1-4-3-3】はポジションをいじらずに2人削っても【1-4-3-1】とサッカーとして成り立つんです。でも8人制だと、独自にポジションを作ってサッカーを成立させなければなりません。この場合、外せないポジションってどこだと思いますか? めちゃくちゃ悩むんです。単純に指導者が悩むようなことを、ジュニア年代の選手たちに求めていることと同じことなんです。
そう考えていくと、11人制から人数を減らしても不思議に奇数だとスムーズに答えられるんです。イメージが持ちやすいんです。奇数から偶数だと、結局ポジションを動かさないといけなくなるし、ということは独自のものが発生するということなんです。だから現状だと小学校6年生と中学校1年生の間にギャップがあると思います」
カテゴリ別新着記事
ニュース
- 「2024ナショナルトレセンU-14(後期)」参加メンバー発表!2024.11.14
- 「Jヴィレッジチャレンジ 2024 powered by シント=トロイデンVV」が開催!2024.11.14
- U-19日本代表、メキシコ遠征参加メンバー発表。湘南ベルマーレ・石井久継も選出で10番を背負う!2024.11.08
- 「U-16日本代表候補 国内トレーニングキャンプ」参加メンバー発表!2024.11.07
フットボール最新ニュース
- 近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.24
- 「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.24
- 【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.24
- リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.24
- 前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.24
大会情報
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 大阪大会】フォトギャラリー2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2024.03.09
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 愛知大会】フォトギャラリー2024.03.09
お知らせ
人気記事ランキング
- 「2024ナショナルトレセンU-14(後期)」参加メンバー発表!
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【東日本】
- 関東選抜メンバー発表!【関東トレセン交流戦U-15】
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 「2023ナショナルトレセンU-13 関東」参加メンバー発表!
- ビルドアップ能力を自然に高めるスモールサイドゲーム。スペインで行われるトレーニングデザインとその意図とは
- 「もも上げクランチ」でキック力を鍛える!/【サッカー専用】小学生のための体幹トレ
- 「JFA 第42回全日本U-12サッカー選手権大会」で輝いた8人の選手たち/ジュニサカMIP
- 「フットサルって足下がうまくなりますよね」。それだけじゃないメリット “重要な決断” が繰り返される価値とは【8月特集】
- すぐに「痛い」と言い出す息子…。