【U-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2013 特別コラム】世界との戦いで見えた「差」と日本の育成年代に求められる課題とは?

2013年08月31日

コラム

FCバルセロナの優勝で幕を閉じた「U-12ワールドチャレンジ2013」。世界との戦いで見えた差と今後の課題として、どんなことが必要なのだろうか。

文●小澤一郎 写真●編集部

 


 

FCバルセロナの驚異的な強さばかりが目立った大会

 8月27日から30日の4日間に渡り『U―12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2013』が開催された。この大会には久保建英君の所属するFCバルセロナ、リバプール、タイのチョンブリFCといった海外からの強豪チームが招待され、平日にもかかわらず連日数多くのサッカーファンで会場は賑わい、決勝戦はリバプールとバルセロナという好カードとなった。しかし、その決勝も蓋を開けてみれば、バルサが準決勝まで他のJクラブに格の違いを見せたリバプールを5-0で粉砕し優勝。終わってみれば、6試合30得点1失点というFCバルセロナの驚異的な強さばかりが目立つ大会だった。

 そんなバルサは決勝を除いた5試合で日本のチームと対戦したが、日本国内では「タレント揃い」で圧倒的な強さを見せるJクラブと東京都選抜を相手に4-0、5-0、8-1、3-0、5-0の快勝。ただし、大差のスコアの中身を見ると、日本の強豪、選抜チームが毎回なす術無く敗れ去ったかと言うと、必ずしもそうではない。最終的に点差は開いたとはいえ、試合を重ねる毎に日本のチームはバルサ対策を練り、前半か少なくとも試合の入りでバルサを苦しめるような展開に持ち込んでいた。

 例えば、2日目にバルサと対戦したベガルタ仙台は、1−8で敗れはしたものの、しっかりとした狙いを持ち、前半はバルサを苦しめたと評価できるチームだった。壱岐友輔監督は試合後、バルサ戦に向けて以下のように準備したことを明かしてくれた。

「アップでは、ボールの取りどころの部分も少しシミュレーションでやり、『ボールを取ったらバックパスではなくて、前に出す』、『DFラインの背後にどんどん突いていく』ということを意識させました。あとは、バルサの両SBが人数をかけて上がるので、トップの選手が上手く入れ替わればと考え、それまで後ろにボールを下げていた中盤の選手に少し前に行くよう指示し、高い位置でボールを取ってショートカウンターというのを徹底して狙いました」

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