コーチに怒られ続けたことで不安が強くなった

2013年02月27日

メンタル/教育

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回はコーチに怒られ続けたことで不安が強くなったお子さんのお悩みについてです。

◎自宅(ピッチ外での子育ての悩み)

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(質問者:小学4年生の保護者)

地元のクラブチームに所属している小学校4年生の母親です。6歳(幼稚園)のころからサッカーを続けている息子ですが、4年生になってからサッカーだけではなくいろんなことが不安で手につかない状態が続いており親としてどうしていいのか分からなくなってしまったので、今回相談させていただきました。
心当たりのある原因としてはいくつかありますが、以前に「失敗=怒られる=失敗できない」の連続で子どもが落ち込んだり、学校が行けなくなったりし、そして何ヶ月間か親子で話し合った結果チームの友達と離れることに踏ん切りがつくまで時間がかかりましたが、最後は本人も納得のうえ、サッカーチームを辞めました。
でも失敗に対する不安は今も強いようで、今まで徒競争も持久走も1位を取り続けていたのに、運動会のとき3週間前くらいから1位じゃなかったらどうしよう、行きたくないと毎晩なかなか寝つけないし、夜泣きする日もあったりと常に不安なようでした。それでも子どもは、サッカーが好きで最近、もともといたクラブチームに復帰しました。
今も夢はプロサッカー選手という息子にどうしたら以前のように楽しくサッカーができるのか。そのために親としてどうしたらいいのか。子どもが不安になっているときの対応の仕方も含めて悩んでいます。

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まずは小児心理の専門機関へ。
勝ち負けのあるゲームを家庭で楽しんで

「4年生になってからサッカーだけではなくいろんなことが不安で手につかない状態が続いて」とありますが、4年生になったころに何かありましたか? ご相談の文面では、以前いたクラブのコーチの方から、プレーの失敗を怒られ続けたことが、息子さんにとって大きなストレスになったようですね。

 もっとも大きな原因は何なのか。ここを聞きだせるでしょうか。症状からみるとかなり深刻な気がするので、不安になったときの対応などをきちんと知るためにも、ここはぜひ小児心理の専門機関に行くことをお勧めします。

 カウンセリングや心療クリニックへの通院は日本では非常にマイナスのイメージがありますが、欧米では日常的なことだと聞きます。

 ミスを強く叱る指導者の下で、自己肯定感がかなり下がってしまったのではないでしょうか。特に、私たちのころに比べると、線の弱い子が目立ちます。コーチや仲間に言われたことをそのままストレートに受けてしまい、深く傷ついてしまうのでしょう。

 叱ってばかりのコーチにもちろん問題はありますが、そういったストレスをはね返せる子になってほしいとも思います。ある心理学の先生によると、ちょっとした勝ち負けのあるゲームを家庭ですることも効果があるといいます。小さな「負け」を経験しながら、「まあ、負けたっていいや。またやればいいし」と思えるようになります。例えば、トランプなどでもいいです。「負けちゃった! よし、またやろう!」と。親御さんがそんな態度で楽しむ姿を見せることも有効です。

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