【第38回全日本少年サッカー大会】決勝大会 決勝レポート「セレッソ大阪U-12がPK戦の末に激闘を制して初優勝!」

2014年08月09日

大会情報

セレッソ大阪U-12がPK戦の末に激闘を制して初優勝!

セレッソ大阪②

(文●平野貴也 写真●佐藤博之)

「第38回全日本少年サッカー大会」は9日に静岡県の愛鷹広域公園多目的競技場で決勝戦を行い、セレッソ大阪U-12(以下、セレッソ大阪)がPK戦の末に柏レイソルU-12(以下、柏レイソル)を下して初優勝を飾った。試合は、柏レイソルが後半に先制したが、直後にセレッソ大阪が追いつく展開。延長戦を終えても1-1で決着が付かず、セレッソ大阪がPK戦2-1で勝利した。

 Jクラブ同士のハイレベルな決勝戦だった。序盤は、立ち上がりから一気に攻め立てようとするセレッソ大阪に対し、落ち着いたパス回しでペースを握りに行く柏レイソルが優位に立った。前半3分にFW中島舜くんがドリブル突破で右サイドを崩せば、前半5分にはDF石川善仁くんが連続ワンツーで左サイドを突破とバリエーション豊富に攻め立てた。しかし、セレッソ大阪は前半10分過ぎから落ち着いてパスを回して組み立てる攻撃に変化。積極的な守備とボールを長く保持するポゼッションで柏レイソルから試合のペースを奪い取った。

 後半は、まず互いのGKが魅せた。後半4分、柏レイソルの中島くんが左から放ったシュートをセレッソ大阪のGK上林豪くんが上方へ弾き出せば、柏レイソルのGK佐々木雅士くんは、セレッソ大阪の松田龍治くんの力のあるミドルシュートを大きな横っ跳びで防いだ。セレッソ大阪がやや優勢の後半、柏レイソルは攻撃のテンポと精度を上げて対抗。後半5分には仙石大弥くんのシュートが左のポストをたたいた。そして、後半8分に左サイドから攻め込むと、中島くんが鋭くシュートを決めて先制した。しかし、主将の川上航立くんが「今大会で先制されたのが初めてでメンタル的に下がってしまった瞬間もあったけど、みんなで声をかけ合って全力で戦えた」というセレッソ大阪は怯むことなく押し返し、直後の後半9分に川上くんが左からサイドチェンジしたボールを、黄世帆くんが縦、そして中へとドリブル。相手を引きつけて出した縦パスに対して、内から外へ斜めに抜け出した吉田有志くんがGKとの1対1を鮮やかに決めて、早々に追いついた。

 その後は互いに積極性を見せてミドルシュートを放ったが決まらず、勝敗は延長戦に持ち込まれた。しかし、5分ハーフの延長戦でも互いに譲らず、ついにPK戦へと突入。後攻のセレッソ大阪は、GK上林くんがいきなりシュートストップ。さらに相手の3本目も止めて、勝利を手繰り寄せた。ガッツポーズで勝利の雄叫びを挙げる上林くんの下に、2人、3人と仲間が走り寄り、もみくちゃになりながら、つかみ取った初優勝を喜んだ。PKストップで勝利の立役者となったセレッソ大阪の上林くんは「チーム一丸で関西魂を見せられたと思う。たくさんの人に応援してもらっていると思ったから、気持ちに応えたかった。努力してきたことが(結果として)結ばれて嬉しい」と会心の笑顔を見せた。

セレッソ大阪GK
(セレッソ大阪U-12の上林豪くん)

 両チームとも連戦による疲労が見受けられたが、試合の流れに応じたプレーができていた。セレッソ大阪の大谷武文監督は「世界基準でやって行く中で、まずは日本一になろうと言ってきました。子どもたちが連戦の中でヘトヘトになりながらも、よく粘りました」と教え子たちを労い、柏レイソルの渡辺毅監督は「相手も上手かったし、(次のプレーを)考えさせられる展開で、見ていても面白かったです」とハイレベルなゲームを展開した両チームに賛辞を惜しまなかった。PK決着が惜しいほど拮抗した試合で、日本一決定戦にふさわしい熱戦だった。

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