メキシコ発ドリブル指導法 ストリートサッカーからの進化を図る徹底した基礎トレーニング
2013年06月22日
サッカー練習メニュー徹底した基礎の反復練習。その理由とは?
メキシコの子どもたちは、この相手を抜くドリブルが大好きです。有名選手のフェイントを真似したり(試合の次の日には同じフェイントを試みている子どもを見かけます)、今まで見たことがないような、自分で発明したフェイントにもどんどん挑戦します。
指導者は、そういった子どもにチャレンジを促してあげることが大切となります。しかしただ単純に促し続けるのではなく、今自分がコートのどこにいるのか、相手はどこに何人いるのか、味方はどこに何人いるのか、対面する相手と自分との実力差はどうかなどの状況をしっかり把握し、その上で正しい選択を同時に要求することがとても重要とされています。
しかしここメキシコでは、ドリブルのトレーニングは基本的に相手を置かないドリル練習が用いられることが多いのが現状。それはこの国にストリートサッカーがまだ多く残っていることと関係しています。
子どもたちは、その自由なストリートサッカーの中で、さまざまな成功・失敗体験を積み重ねながら状況判断やプレーのアイデアといったものを学ぶことができます。とはいえ、ストリートサッカーの中では、誰も基本的な体の動かし方やボールと体の位置関係を教えてくれませんし、基本的なボールタッチの反復トレーニングを行うこともありません。
そのため、ここメキシコでは、ストリートサッカーで補えない部分(基本テクニックの反復)を練習するという考えのもと、ドリブルのトレーニングはドリル練習が中心になっています。
例えば、図1のシンプルなドリル練習法を見てください。DFがいない状況で2つ進んで1つ戻るという、運ぶドリブルを対象とした単純な設定ですが、競争形式やゴール(シュートで終わる)をつけて行います。競争に勝つためには細かいタッチと大きなタッチを正確に使い分けることが必要になってきます。メキシコでは、『子どもは本来「競争したい、勝ちたい」という願望を持っており、競争は子どもたちを夢中にさせ自らより高みを目指すことを自然と促す』と指導者間に存在する心得的なものがあり、幼少期からトレーニングに競争や勝負の要素を取り入れることが重要視されています。
ポイントは各ゾーンの幅を不規則にすることによって、ドリル練習にある規則性の一部分に手を加えようとするところです。コーンを並べ、その間を足のさまざまな部位を使ってジグザクに進むドリブル練習も行いますが、コーンの配置方法は規則的ではなく時間を追うごとにコーチによって変更も加えられます。
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