日本代表・柏木陽介選手に聞く『サッカー進路』。より良い環境へと導いてくれた信頼できる大人の存在
2016年09月05日
読んで学ぶ/観て学ぶ浦和レッズの10番を背負う柏木陽介選手には、キャリアの左右を賢明に判断できる信頼できる大人の存在があった。プロサッカー選手になった彼らが経験してきた進路の選び方を明日発売の『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.42』より一部抜粋して紹介する。
(文●鈴木康浩 写真●Getty Images)
より良い環境へと導いてくれた恩師のアドバイス
「サッカーを始めたのはお兄ちゃんの後を追って小1のときでしたが、入ったチームは土日しか練習がなかったので、それ以外も暇があればどこでもボールを蹴っている子どもでした。
バスケットボールのゴールを狙ったり、ゴールの上に空き缶を置いて狙ったり、階段をリフティングしながら登って服を脱げるかとか、一人で工夫して遊んでいました。家が団地だったので、サッカー以外にも壁に当てるキャッチボールもしたし、背面でボールを受けるイチローキャッチもよくやってたし、スポーツは何でもやっていましたね」
小学生の頃はダブルハットトリック、ときにはトリプルハットトリックを達成するなどずば抜けてうまかった浦和レッズの柏木陽介選手は、小4のときに家庭の事情で兵庫県の田舎町に引っ越しをした。そこで出会った少年団の監督は、その後、人生の岐路に立ったときに何度も登場する恩師となる人物だった。
「当時はJリーグが開幕したばかりでみんなと同じように僕もカズさん(横浜FC)や当時のヴェルディの選手に憧れを抱いていたんですけど、家の近くにあったヴィッセル神戸も気になっていました。そして中学に進むときにヴィッセルのジュニアユースから声がかかったんです」
柏木選手は迷わず少年団の監督に連絡した。
「監督は当時、今のJクラブの育成はあまり良くない、と懸念していたんです。今はそんなことはないと思いますが、当時『Jクラブの育成ではいろいろと“教わり過ぎてしまう”可能性があるから、お前は自由にやったほうが“らしく”サッカーができる。だから中体連の部活動へ進みなさい』と言われ、それで即決しました」
柏木選手にとっては誰よりも“信頼できる目”をもった大人だった。
「その監督は自由にサッカーをやらせてくれたし、シンプルにサッカーを楽しめ、と常に言っていたし、アホなことまでいろいろ教えてくれたんで、子ども心に楽しいなあという思いがありました。サッカーをより好きにさせてくれた人ですね。それに楽しいときは楽しむ、怒るときは怒る、そういうメリハリもあったのがよかった。引っ越しは偶然ですけど自分にとっていい指導者との出会いだったと思います」
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