「個」の育成を貫くセゾンFC、エスポルチ藤沢ジュニアユースが中学年代で求める選手像とは?
2013年08月28日
コラムサッカーと勉強との両立、そして将来の夢
このように、次代に羽ばたくための準備期間として重要な位置づけであるジュニアユース年代。保護者にとっては、サッカーだけに限らず、高校受験を控え勉強面が最大の関心事となる。エスポルチ藤沢・広山晴士代表に話を伺った。
「一番多いのが『何をしたらいいのかわからない』や『どこの高校に行ったらいいのかわからない』と悩んでいる子です。中学生は思春期でモチベーションが下がることもあります。小学生のころは、好きなものは好きって純粋に言えたけれど、大人になるにしたがって、素直になれない難しい時期になってきます。そういう子に関しては、目的や志望校が見つかったら、まず自分の目で確かめるようにアドバイスをしています」
保護者や指導者の考えを押し付けるだけでは、子どもは逃げ道として他人のせいにしてしまう。だから、本人に考えさせて決断をさせる。自分で決めたことの責任は自分しか取ることができないのだから。
そして、もうひとつ、保護者として気になるのは、子どもが小学生の頃は、ただ漠然としていたプロサッカー選手への夢。中学生になったら、もう少し現実を見据えて欲しいと思ってしまうことだろう。
「うちの子の実力ではプロ選手になるのは厳しいと保護者からは見えているかもしれないけれど、子どもが、まだ将来の夢として描いているのであれば奪わないであげて欲しいですね。『プロになりたい!』と言っているのに、『あなたには無理だから、こっちをやりなさい』と言われても、本人は納得ができないと思うんです。うちのクラブが試合のときに全員出場させるのも『あなたは無理です。通用しません』と言うのではなくて、実際にその場を体験させる。自分の足りないところに気がつけば、そこを補おうとがんばるようになるからです」(エスポルチ藤沢・広山代表)
その努力をした部分は、たとえ夢が叶わなかったとしても、大人へと成長していく段階で糧となる。
「プロの選手を目指すのもいいですが、私は、若い指導者を育てたいと思っているんです。一流の選手が立派な指導者になれるとは限らない。プレーヤーとしては二流でも指導者として一流の素質を持つ選手もいる。そんな子どもには指導者を目標にして欲しいと思っているんです」そうセゾンフットボールクラブ・土川コーチは話す。
「僕は、日本のサッカーを変えるのは、この子たちの子どもの世代ではないかと思っているんです」とエスポルチ藤沢・広山代表の視線は、フィールドでマッチアップをする教え子の姿を追っていた。
やがて彼らが父親になり、少年時代に身につけたリフティングやドリブルなどの武器を我が子に伝授する時がくる。そんな環境のなかを育ってくる子どもたちが増えれば、日本サッカー界の未来は明るく照らされるだろう。
<インフォメーション>
①MAGOS FCではセゾンと同じドリブル練習をスクールとして行っております。ご興味のある方は武蔵村山FCホームページよりお問合せください。
②セゾンFCでは東京セゾンFC創設にあたり、選手募集のため今秋セレクションを開催する予定です。詳しくはセゾンFCホームページまたは武蔵村山FCホームページに近日告知されるそうなのでご確認ください。
<関連リンク>
・武蔵村山FC 公式ホームページ
・セゾンFC 公式ホームページ
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
LISEMが特別選考員に! 学生寮、グラウンド完備のJFSA高等学園が特待生、準特待生を選考するセレクションを開催2025.10.03
-
U-16日本代表、ウズベキスタン遠征参加メンバー発表!2025.10.03
-
サッカー日本代表メンバー発表!三笘薫が招集外。田中碧や中村敬斗が代表復帰!2025.10.02
-
【2025ナショナルトレセンU-14中期】参加メンバー発表!2025.09.26
フットボール最新ニュース
-
日本人選手所属ザルツブルクは後半AT弾で敗戦【25日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21
-
ベティス、マンUから完全移籍の7番が劇的同点弾【24日結果まとめ/欧州EL】2024.05.21
-
バルセロナ、マンUから加入FWの活躍で強豪撃破【18日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
-
昨季王者PSGが4発快勝。白星スタート【17日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
-
アーセナルは交代策的中で白星【16日結果まとめ/欧州CL】2024.05.21
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- 『JFAフットボールフューチャープログラム トレセン研修会U-12』2017年度の参加メンバー768名を発表【変更あり】
- 【2025ナショナルトレセンU-14中期】参加メンバー発表!
- なぜ「レギュラー」と「控え」ができるのか? ”子どもたちの幸せを生む”育成環境を考える【5月特集】
- 「お前なんか絶対に一流になられへん」。”努力家”本田圭佑の原点【前編】
- 「ガラスの天才」比嘉厚平。指導者になった今、何をおもうのか
- 運動神経は”才能”ではない!? スポーツ上達の秘訣は「脳」にあり
- 練習中にふざける高学年
- 2013年度ナショナルトレセンU-14 開催概要および参加メンバー発表
- 【第38回全日本少年サッカー大会】岡山県大会 決勝フォトレポート&大会結果「オオタフットボールクラブが10年ぶり3回目の優勝で、全国大会への切符を獲得!!」
- 【第19回国際交流サッカー大会U-12前橋市長杯】大会フォトギャラリー