U-17日本代表を率いる吉武博文監督に聞く ! 「蹴る」技術の重要性【前編】
2013年10月26日
コラムサッカーはボールを「蹴」って行うスポーツ。その最も基本で重要な、蹴る技術はどのようにして身につけていくべきか。現在UAEで行われている「FIFA U-17ワールドカップ」でU-17日本代表を率いて、グループステージ3連勝と決勝トーナメント進出を決め、2011年の同大会ではベスト8に導くなど、日本の育成年代を見続けてきた吉武博文監督に「蹴る」技術について聞いた。
文●後藤勝 写真●編集部
※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.26秋号』P51-56より転載
まだまだ感じる世界との差
近年、マンチェスター・ユナイテッドの香川真司を筆頭に、サッカー強国の名門に入団する選手も相次ぎ、すっかり世界トップクラスの仲間入りを果たしたかのように思える日本。
しかし、つい十数年前まで世界との格差に苦しんでいた日本が、そう簡単に同じ地平に到達できるものだろうか。基本技術の「止める」、「蹴る」を取り出してみても、まだまだ世界とは差があるのではないだろうか。
例えば2011年の「FIFA U-17ワールドカップ」で、日本は準々決勝まで進み、ブラジルに2-3と惜しくも1点差で敗れてのベスト8に入った。全5試合でポゼッションが相手を下回った試合はひとつもなし。攻撃的なサッカーをしてのこの結果に、ファンもメディアも日本は強くなったと沸いたが、実際にはキックの精度、種類やアイデアの豊富さにおいて、ブラジルとの差を見せつけられる内容でもあった。
現場では世界との距離をどう感じているのだろうか。同チームを率いた吉武博文(現U‐17/U‐15日本代表)監督に、率直な意見を訊いた。
──なまじ、試合に勝って結果を残しているだけに、技術面、特に「蹴る」の部分で世界との差を詰め切れていない事実が覆い隠されている、または見過ごされがちなのではないかというのがこのインタビューの趣旨なんですが、そもそも日本は強くなったのでしょうか?
日本は、世界基準で見れば、いまだそんなに強くないです。どこを目標にするかというときに、例えばなでしこは頂点をめざしているけれども、日本(男子)が頂点をめざすだけの「本当の」力があるか? (2012年7月当時)FIFAランキングでは20位ですが、実力的には世界ベスト32、ちょうどFIFAワールドカップに出場するくらいではないでしょうか。やがては世界ベスト16、8になっていくんでしょうけれども……何が言いたいかというと、「恒久的に」その力があるかどうかなんです。
2011年の「FIFA U‐17ワールドカップ」で日本がベスト8に入ったと言っても、それは確率的に1回そうなった、というだけです。だから1度の大会でベスト4に入ったりすることがあるかもしれないけれども、その結果をもって日本の実力が世界で4番目だということになるのかどうか。
現在、FIFAワールドカップの優勝国は8カ国しかない。その中に入っていけるのか。僕はまだそこまでの力はないと思っています。
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
国際親善試合に臨む、なでしこジャパン(日本女子代表)メンバー発表!2023.03.30
-
日本高校サッカー選抜、欧州遠征参加メンバー発表!2023.03.29
-
U-16日本女子代表、モンテギュー国際大会参加メンバー発表!2023.03.28
-
サウサンプトンU16所属選手も招集!U-16日本代表メンバー発表/第50回モンテギュー国際大会2023.03.24
セレクション
-
【ユース セレクション】ザスパクサツ群馬(群馬県)2020.09.23
-
【ジュニアユース 体験練習会】SC大阪エルマーノ(大阪府)2020.09.23
-
【ジュニアユース セレクション】府ロクジュニアユース(東京都)2020.09.23
-
【ジュニアユース(女子)セレクション】ザスパクサツ群馬レディース(群馬県)2020.09.18
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会第16回MUFGカップ 大阪大会】大会結果・フォトギャラリー2023.03.15
-
【卒業記念サッカー大会第16回MUFGカップ 愛知大会】大会結果・フォトギャラリー2023.03.08
-
【卒業記念サッカー大会第16回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2023.02.22
-
【卒業記念サッカー大会第16回MUFGカップ 東京大会】決勝レポート2023.02.22
お知らせ
ADVERTORIAL
![]() | ジュニアサッカー大会『ドリームカップ卒業大会in白子』参加チーム募集中!! |
人気記事ランキング
- 日本高校サッカー選抜、欧州遠征参加メンバー発表!
- 身長は「遺伝」なのか?子どもの背を伸ばす「2つ」の要素
- U-16日本女子代表、モンテギュー国際大会参加メンバー発表!
- 「2022ナショナルトレセンU-13 後期(中日本)」参加メンバー発表!
- 国際親善試合に臨む、なでしこジャパン(日本女子代表)メンバー発表!
- ESTRELLAS.FCがPK戦を制し福島県大会連覇達成!スコアレスでも選手を信じた指揮官/第40回全日本少年サッカー大会 福島県大会
- 低学年と高学年の食事量の違いは?/小学校5・6年生向けの夕食レシピ例
- 運動神経は”才能”ではない!? スポーツ上達の秘訣は「脳」にあり
- 「2022ナショナルトレセンU-13 後期(東日本)」参加メンバー発表!
- “サッカーお弁当”は炭水化物を中心に!運動のエネルギー源になるレシピとは?