池上コーチの一語一得「欲がないように見える息子を何とかしたい」

2014年01月14日

育成を考える

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回はお子さんにサッカーに対する欲が見て取れないと感じる親御さんからのご質問です。

◎自宅(ピッチ外での子育ての悩み)

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(質問者:小学4年生の保護者)

うちの小学4年生の息子を観ていてこんなことを感じます。
・試合に対しての姿勢が良くない
・(勝敗が全てではないのですが)勝ったときの喜び・負けたときの悔しさの表現がない
・もっとうまくなりたいという欲がない
……などです。細かく言えばきりがないのですが、楽しいだけで学べることがあるのかと、ふと思うことがあります。チームプレーを重んじるような様子もなく、FWといってもいまいち周りに生かされないプレーヤーなだけに自分からのアピールも少ない状況です。本人は「サッカーは好き!」というけれど、このままじゃいけないと気づかせるにはどうしたらいいのでしょうか? 褒められることに慣れていないわが子に、褒めながら喝を入れているものの、響かないのが現状です。いいアドバイスをお願いいたします。

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「今日は楽しかった?」と聞いてあげて。
責めることよりも応援団に徹しよう

 お母さんの目にはお子さんは「欲がない」と映るようですが、今の子どもたちのほとんどがもうそんな感じです。「コーチ、教えて!!」と自分からボールをもってきて求めてくる子は非常に少ないです。自分の意欲を表現しないというか、他の仲間の態度を気にして横並びを好むというか。私は社会問題だと思っているほどです。

 ただし、あまり焦らず、騒がず、お子さんがサッカーを好きだと言っているのなら、ぜひ応援団に徹してください。

「お母さんの目から見ると(あまり意欲的にやっていないなど)こう見えるけど、自分ではどうなの?」

 そんな感じで指摘するのは良いかと思います。だからといって、頑張れ、頑張ればかりでは、親の過剰なエールが子どものストレスになることもあります。

 練習や試合が終わって家に帰ってきたら、ひとこと言って迎えてあげましょう。

「今日はどうだった?楽しかった?」と。

「楽しかったよ」と言えば、本人から「今日はね……」と話し始めるまで、子どもがどういうかを待っていてあげてください。

「褒められることに慣れていないわが子に、褒めながら喝を入れているものの、響かない」というくだりが気になりました。

 ほめられることに慣れていないのであれば、些細なことでも、もっとほめるようにしましょう。大人はみんな「喝を入れた」とよく話しています。「喝を入れる」は、どうしても子どもを責める作業になり逆効果です。大人は子どもに喝を入れれば、いいことがあると思いこんでいるようですが、それは違います。

 子どもが伸びる最高の手段は、大人が喝を入れたり、言葉で責めることではありません。

「サッカーが楽しい」「サッカーが大好き」「だから、もっとうまくなりたい」
「じゃあ、どうしたらいいのかなあ」「練習でこうやってみよう!」

 そのような手順を踏んで、自ら取り組んでいく。そのプロセスでうまくなるし、成長があります。多くの大人は、何か辛いことや厳しい自主練習を自分に強いる子が伸びる。だから、辛いことをやらせなきゃダメだと思っているようですが、まったく違うのです。

 そして、子どもがそのように自発的にやるときの大きな「源」は、「サッカーが好き!」「サッカーが楽しい!」という感情です。人は好きなことをしているときが、もっともドーパミン(集中ホルモン)が分泌されるのですから。さらにいえば、子どもの好きなことは「遊び」です。子どもは遊ぶことが大好きですから。

 なので、お母さんは「うちの子はサッカーが好き。サッカーで楽しく遊んでいる」ととらえてください。親御さんがそのようにとらえていれば、子どもは安心してサッカーに取り組むはずです。

池上さん140114

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