池上コーチの一語一得「J下部組織への挑戦を誘われ困惑しています」

2014年03月04日

コラム

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回はJ下部組織への挑戦を誘われ困惑している親御さんからの質問です。

◎自宅(ピッチ外での子育ての悩み)

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(質問者:小学2年生の保護者)

わが子が属している2年生チームはチームメイトにも恵まれ、市内で強いチームと評価されています。個人の意識も高くそれぞれがいい刺激となって、相乗効果がでている良いチームです。負けず嫌いな息子も楽しく、練習をわくわくしながら待っています。うちのエースと言われている子どものお母さんは、さらに上に挑戦したいとJリーグ下部組織のセレクションをうけると言っています。もちろん応援します。
わが子も親バカかもしれませんが上手いと思っていますが、セレクションを受けるつもりは、今はありません。本人が受けたくないともいいますし、まだ2年生なので見守りながら、その時々で考えていこうと思っています。
お互いそれぞれ思う道を……と思っているのですが、エースの子どものお母さんからは、なぜうちの子を挑戦させないか、子どものためにもっといい環境でサッカーをさせてもっと強くなってほしいと思わない? 可能性があるなら受けるべきだ……と言われて、その考えも分かり、私は子どもに可能性があるチャンスを与えないてないと言われ考えます。我が息子をかってくれてのアドバイスなので嬉しいですが、私には選択肢がいくつかあって、頑張るのは子どもなので自分がいいと思う道と本気でやりかかったら自分から進むべきだと思っています。そう思った時には応援したいと思います。古い考えでしょうか。
やはり私自身も子どもと歩む初のサッカー人生なので色々考えます。池上先生のご意見をお聞かせ頂けたらなと思います。

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周囲に翻弄されず
自分の子育てをやり通しましょう

 「頑張るのは子どもなので自分がいいと思う道と本気でやりかかったら自分から進むべき。その時は応援したい」

 まったくその通りです。古い考えなどではありません。お母さんの考えはすごくいいと思います。セレクションに挑戦させないことを責められているようですが、笑顔で聞き流しましょう。「余計なお世話」と思っていればよいのです。

 まだ2年生なのに、失敗したらどうなるのでしょうか? セレクションを受けることは重いストレスがかかりますし、プレッシャーにもなります。お友達の親御さんには「わが子をどうしたいのですか?」と聞いてみたいものです。

 私が言うのはおかしいかもしれませんが、四種のプレー環境においてJリーグの下部組織が最高位だとは思っていません。クラブによってさまざまなのが現状です。各地には町のサッカークラブや少年団がたくさんあり、いいチームもあります。

 しかも、せっかく「個人の意識も高くそれぞれがいい刺激となって、相乗効果がでている良いチーム」にいて、「負けず嫌いな息子も楽しく、練習をわくわくしながら待って」いるのなら、なおさらです。

 周囲に翻弄されず、御自分の子育てをやり通してください。

池上先生

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