クルピ前監督に学ぶ! サッカー選手の育て方

2014年05月30日

コラム

強固な「夢」を持つことで成功した好例が香川真司

 日本では、子どもが「夢」を持つことが難しい状況にあるのは確かだ。また、周囲の大人が子どもが突拍子もない夢を持つことを歓迎しないのも事実だろう。

 しかし、日本でも子どもの頃に抱いた「夢」を実現した例がいくつもある。

 小学校の卒業文集で、本田が「将来、僕はセリエAで背番号10をつけてプレーします」と書いた、と聞いた。そして、その「夢」をそっくりそのまま実現している。

 長友も、自分の「夢」を段階を追って思い描き、それをひとつひとつ実現していった。

 実は、日本人がいったん強固な「夢」を持つと、そこから先は比較的スムーズに物事が進む。それは、日本人が世界的に見て非常に高いレベルの学校教育、家庭教育、躾を受けており、規律正しく行動すること、忍耐強く努力することを幼い頃から叩き込まれているからだ。

 だから、「規律」→「成功」の部分は、日本人にとって比較的容易だ。才能があり、環境に恵まれ、地道に努力を続け、そして多少の運があれば、かなりの確率で「成功」を手にすることができる。

 その好例が真司だ。彼は、子どもの頃から大きな「夢」を持っていた。神戸で生まれながら、自分の「夢」を実現するための最高の環境を求めて仙台へ渡り、あらゆる障害を乗り越え、ひたむきに努力を続けた。

 だからこそ、海外のトップクラブで日本選手として史上最高の成功を収めるまでなった。

 2014年前半の時点で、本田と真司は各々のクラブで少し苦しんでいる。しかし、彼らが自らの「夢」を捨てることはないだろう。

 失望したり落ち込むことはあるかもしれないが、心が完全に折れてしまうことはないはずだ。どれほど大きな困難や試練であろうと、結局はそれらを乗り越えていくに違いない。


プロフィール
レヴィー・クルピ

 1953年2月28日生まれ。ブラジル・パラナ州・クリチバ出身。名門クラブであるアトレチコ・ミネイロやクルゼイロECなどの監督を歴任。1997年にセレッソ大阪の指揮を執り、一度チームを離れるが2007年に新たに就任して近年のセレッソ大阪の躍進を支える若手選手を育成。現日本代表でもある柿谷曜一朗選手、山口蛍選手、海外で活躍する香川真司選手、清武弘嗣選手などがいる。2013年シーズン終了後に契約満了により退任。現在は以前監督を務めたアトレチコ・ミネイロで指揮を執る。

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香川真司、柿谷曜一朗、清武弘嗣、山口蛍ら数々の若手選手を育てたセレッソ大阪前監督『レヴィ―・クルピ』。名将が語る「若き才能の磨き方」。サッカーの指導者だけでなく、指導的立場にあるビジネスマンや若者に向けた指南本。

 


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