【第38回全日本少年サッカー大会】決勝大会 ジュニサカ取材日記⑥「元日本代表・柳本啓成さんが代表を務めるYF奈良テソロが奮闘」
2014年08月06日
大会情報元日本代表・柳本啓成さんが代表を務めるYF奈良テソロが奮闘
(文●平野貴也 写真●佐藤博之、編集部)
「第38回全日本少年サッカー大会」は、6日に2次ラウンドを終了してベスト8が出そろいました。2次ラウンドは24チームを一気に3分の1まで絞る厳しい戦いです。多くのチームが健闘しながらも涙をのみました。
元日本代表DF・柳本啓成さんが代表を務めるYF奈良テソロもその一つです。2次ラウンドの初戦では、サンフレッチェ広島FCジュニア(広島県)から先制点を奪いながら逆転負けを喫したものの、あわや金星という奮闘を見せました。そして、第2戦はリベロ津軽SC U-12(青森県)に2-1で勝利。
中心選手として活躍した菅野隆星君は「強いチームと対戦して良い経験ができたと思う。キックの精度は通用した。でも、全国大会のチームは、球際でどんどん前に出て来て絶対にボールを奪うという感じでガンガン来るなと思った」と収穫と課題を感じ取っていました。あと一歩と迫っただけに惜しいという気持ちが生まれるものですが、チームは全国大会初出場。

杉野航監督は「まだまだというところもあるけど、全国の強豪を相手に通用するところもあった。ピッチを広く使えばスペースができる。今度はそのスペースをどうやって使うのかということは、よく教えている。普段の成果が出てきたし、自信になったと思う」と教え子たちの健闘を称えるとともにチームとしての手ごたえを話してくれました。
彼らの活動や成長は、代表の柳本さんが願いを込めて作ったピッチで育まれてきました。チーム名に付いているYFは、ヤナギモトフィールドの略称。柳本さんが作った、人工芝のフットサルコート4面を持つ施設の名前で、彼らの活動拠点となっています。試合を見守った柳本さんは「1試合ごとに落ち着きが出て、広島さんとも良い試合ができてレベルアップしている。1勝できたら良いなというぐらいで、まさか、ここまで来られるとは思っていなかった。子どもたちが成長していく姿を見ていると、(フィールドを)作って良かったなと思う。5年生のときには奈良市の大会も勝てず、本当に下手で絶対に大きな成果を求めるのは無理だと思っていた。それなのに、彼らは成長してきた。やっぱり最後は真面目で一生懸命な子が勝つんだなと思う」と、自身が作り上げた練習場で育ってきた子どもたちの活躍に目を細めていました。
YF奈良テソロの選手たちは、元代表選手に練習環境を用意してもらい、直接的にアドバイスも受けられるという境遇にあります。ただし、柳本さんが日本代表としてプレーしたのは、90年代の後半。現在のU-12世代は2002年生まれのため、柳本さんの活躍ぶりを知りません。チームの中心選手として活躍した菅野隆星君は「直接話した時に日本代表だったと言われたけど、ホンマかなと思った」と笑っていました。

(代表を務める柳本啓成さん)
大会中、選手や大会関係者が出入りする時之栖で支配人から日本代表の集合写真を持っていたために見せてもらっても、選手たちの反応は「カズや! (大会アンバサダーの)北澤や!」といったもので、柳本さんは「オレもおるがな」と突っ込みを入れていたそうです。しかし、やはり身近な存在が日の丸を付けていた事実を目の当たりにし、日本代表への憧れを強く持つ選手は多かったようです。もちろん、選手の目標は世界で活躍する日本代表選手。夢は脈々と受け継がれているようです。
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