【第38回全日本少年サッカー大会】ジュニサカ取材日記⑨「ドリームトーナメント決勝は丸亀FCが勝利、最年少選手も登場」

2014年08月08日

大会情報

ドリームトーナメント決勝は丸亀FCが勝利、最年少選手も登場

(文●平野貴也 写真●平野貴也、編集部)

「第38回全日本少年サッカー大会」は、いよいよクライマックスを迎えようとしています。8日から会場を愛鷹広域公園多目的競技場に移して、きょうの午後には準決勝、あすの午前に決勝が行われます。しかし、競技場で熱戦を繰り広げるのはベスト4に残ったチームだけではありません。きょうの午前にはドリームトーナメントの決勝戦が同じ会場で行われました。

 試合は、丸亀FC(香川県)が3-0でエスペランサFC(沖縄県)を下して優勝しました。先制点を決めた藤井大翔くんは、左利きですが、右足のシュートでゴール。「利き足じゃないと言っても、あんなにヘボいシュートになるとは思わなかった。入って良かった」と少し恥ずかしそうに話してくれました。2点目、3点目は、久冨遥生くんのゴール。「今大会の初得点だったので嬉しかった」と笑顔を見せていました。

丸亀FC9番
(2得点を決めた、丸亀FCの久冨遥生くん【左端】)

 ドリームリーグ、ドリームトーナメントは、大会に参加したチームがなるべく多くの試合を経験できるように配慮されたシステムです。1次ラウンドで3位、4位となって敗退が決まったチームを対象にして、2次ラウンドや決勝トーナメントと同じ形で競い合う形式になっています。一度は悔し涙を流したチームが再び闘志を燃やすことができる場所です。

 丸亀FCの山下公紹監督は「2次ラウンドに進めずに選手が落ち込んでいて、ドリームリーグの初戦はひどい内容でした。選手には、それならやる必要がないぞと言いいました。まだ目指すべきものがあるのだから全力でやろうと言って、2試合目からは練習の成果が出てきましたね」と選手に再びやる気を起こさせる場として活用できた手応えを話しました。エスペランサFCの石井祐司監督は「Jクラブや人口の多い都市部のチームとは正直に言って、個々のレベルの差があります。全国大会の優勝は現実的にはかなり難しい。でも、ドリームリーグは名前の通り、どのチームも決勝の舞台を目指せる夢というかチャンスがあると思います」と、その価値を語ってくれました。

 何よりも、選手にとっては立派な競技場で試合ができる貴重な機会です。「準決勝や決勝と同じピッチで、スタンドが大きかったし、芝がキレイだった」(丸亀FC、藤井くん)、「芝生の色がきれいで、ボールが蹴りやすくてよく飛んだ」(丸亀FC、久冨くん)と感動。敗れたエスペランサFCの主将、兼島幸大くんも「準備をしてくれた人たちに感謝したい。芝がきれいでボールを蹴りやすかった」と話していました。

エスペランサFC4番
(最年少出場を果たした、エスペランサFCの遠山陽治くん)

 そして、エスペランサFCは最年少出場選手の遠山陽治くん(7歳)が1分ほどですが、今大会初出場を果たしました。ジュニサカ取材日記③で紹介したとおり、エスペランサFCは下級生が少ない状況にありますが、陽治くんは、お兄ちゃんの遠山琉以治くんとともにチームの一員として活動して来ました。残念ながらボールを触る機会には恵まれませんでしたが「試合に出られて楽しかった。将来は点を決められる選手になりたい。スタジアムの周りがキレイだったし、人がたくさんいて嬉しかった」と感想を話してくれました。

 悔しさから這い上がり、滅多にプレーすることができない素晴らしいスタジアムでプレーできたことは、胸を張れる成果だと思います。1次ラウンド敗退で燃え尽きてしまうことなく、ドリームトーナメントを勝ち抜いてきた両チームの健闘を称えたいと思います。

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