審判への野次、相手チームの批判…。子どものために気をつけたい親の言動

2015年08月07日

コラム

指導者と保護者が一緒になって子どもを育てられる環境に

 そういった大人の態度を子どもたちはよく見ています。「審判に対して公然と不満を言っていい」という判断が、子どもたちに染みついてしまう危険性もあります。試合を円滑に進める審判も、サッカーをするために必要な仲間のひとりだということを大人も子どもも理解しなければいけません。

 また、最近増えているのは、ネット上でのトラブルです。試合後に、ブログやSNSに対戦相手の批判を書いてしまい、揉めごとに発展してしまうのです。

 クラブの指導者に不満がある場合は、こういったネットで発散するのではなく、直接話をする機会を設けるのが良いでしょう。と言っても、現実的には「子どもがお世話になっているので強く言えない」「ボランティアでやってもらっているから意見を言えない」ということもあります。

 私の友人が働くスペインのクラブには、保護者からの意見に対応するための専門の役職があるのですが、日本ではそのようなポストが置かれていることはまれです。

 言いづらいかもしれませんが、真摯な態度で、面と向かって話をし、聞いてみてください。じつは、指導者なりに子どもの成長に対する狙いや意図がある場合がほとんどです。
 
 そういったコミュニケーションを通して、指導者と保護者が一緒になって子どもを育てていきましょう。敵ではなく、ともに子どもの成長に関わる仲間なのです。


プロフィール
末本 亮太
(すえもと りょうた)
NPO法人大豆戸FC理事。1978年、東京都生まれ。
神奈川県立横浜翠嵐高校、早稲田大学教育学部で学業と平行してサッカーに打ち込む。大学卒業後は一般企業に就職し、新入社員とアルバイトに対する人材育成が評価される。現在、横浜市港北区大豆戸町にあるNPO法人 大豆戸フットボールクラブの理事を務める。自身も4歳と2歳の男の子を持ち育児に奮闘中。「ちょっと自慢できる、サッカーを通じて出会うはずのない感動、人、未来を創造し、非日常を提供すること」をミッションに掲げ、精力的に活動している。また小学生を連れての被災地訪問などNPO団体として、サッカーだけにとどまらない活動も行っており、将来を担う子どもたちの育成に力を注いでいる。


vol36

⇒普通の子どもたちが通う、横浜のNPO法人サッカークラブ「大豆戸(まめど)FC」。その指導者として8年以上現場を見てきた末本亮太氏が監修する本書は、子どもがサッカーを始めるときに「親は何をすべきであり、何をすべきでないのか」、これからサッカーを続けていくうえで「どんな接し方をすれば子どもは伸びるのか」をひも解きます。ジュニアサッカーの今を知ることができる一冊です。

 

【サッカー少年の親になる!】
出版社:メディア・パル


 

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