JFAの新たな取り組みから見る、ジュニア年代の育成改革

2015年08月07日

コラム

47都道府県トレセンすべてが参加する意義とは

 トレセン活動のメインテーマはタレントの発掘。山口委員長は47都道府県トレセンすべてが参加する意義をまさにその点に見出す。「今回あらためて思ったのは、『どこにでも可能性のある子はいるな』ということ。閉会式で表彰した選手たちは、ちょっと意外な県やチームの選手が多かったでしょう。でも、これが日本の財産ですよ」と語ったとおり、確かに表彰選手は東京や大阪などの人口密集地だけでなく、「徳島県」「青森県」「宮崎県」「鳥取県」といった地方からも選ばれてきていた。

 さらにJクラブ所属の選手が一人もいない。「Jクラブのアカデミーに入っている子だけではなくて、もっと広く可能性がある。そういう子どもたちに刺激を与えられたんじゃないか」と山口委員長は語る。

「言ってしまえば、『まだ分からない』年代」と池内豊ユース育成サブダイレクターが率直に認めたように、11、2歳の選手が持つ可能性を正確に「見抜く」のは至難の業である。「この年代はまだ地域で育てる段階だと思っている。大事なのは、ここで悔しい思いをしたり、刺激を受けたりした選手がどう変わるか」と語り、ここでふるいにかけて「落とす」意図ではないことも強調した。

 実際、2014年のワールドカップ日本代表23名のうちナショナルトレセンU-12を経験しているのは、たった5名。この段階で絞り込むのは不可能に近く、だからこそ「768名」という大きな幅を取った形だ。

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