JFAの新たな取り組みから見る、ジュニア年代の育成改革

2015年08月07日

コラム

子どもたちだけでなく、大人たちにも大きな収穫となった

 一方、現場の指導者はどう見ていたのだろうか。MIT賞を獲得し、全体での順位も3位相当だった山梨県トレセンの帯同指導者である高山洋平さんは「選手たちのプレーぶりは完全に予想以上でした。みんな良い経験になったと思いますが、ヴァンフォーレの子たちはこういう長い遠征の経験も多いですし、強豪との対戦経験も豊富なんです。でも、そうではない選手にとってものすごく大きな財産になったと思います」と、選抜チームという枠組みで行う大会の意義を実感したと語る。また「僕ら指導者にとっても、本当に良い勉強になりました」というコメントも残した。

 選手たちも試合を通じて友達を増やしていった様子で、最終日にはチームをまたいで交流する姿も多く観られた。3日目に行われたクワトロゲーム(4対4、GKなしでのミニゲーム)ではさまざまな地域の選手たちが入り乱れる形でチームが組まれたこともあり、大きな刺激を受けることとなった。

「青森のあいつ、マジで上手かった」「大阪の10番のドリブルがホントにすごい」なんて会話も聞こえてきて、選手たちが受けた刺激の大きさがよく分かった。全国大会とは無縁のチームにいる選手も含めて「全国レベル」に触れる経験は大きな財産となることだろう。

 また従来のナショナルトレセンが「JFAのお手本を地域の指導者に示す」という色を感じさせたのに対し、今回は地域の指導者を主役とし、彼らを立てようとしていたのも印象的だった。

 山口委員長は「JFAが偉いわけじゃない。僕らの仕事は地域で頑張っている指導者たちのサポートなんだ。その姿勢を忘れちゃいかんのですよ」と強調。「JFAではいま『原点回帰』ということを強調していて、今回もその一環。いままでは運営を業者に任せていたが、今回はJFAの職員にも手伝ってもらって全部自前でやっています。移動も宿泊も会場設営も全部JFAが手作りでやる。

 でも、地域に行けば、それは当たり前のこと。今回の地域トレセンの指導者も、ほとんどは本来の仕事を休んでやって来ている。手弁当でサッカーに情熱を注いでくれている。そういう人たちがあってこその日本サッカー。それをJFAの職員も知らないといけません」と、今回の研修会がJFA内の意識改革まで狙ったものであることを明かしてくれた。

 閉会式で山口委員長は選手たちの奮戦を讃えた上で、「でも、ここにいる選手がすべてじゃない。『次は俺だ』『絶対負けない』と努力している選手が必ずいる。今回感じたことをチームに戻っても継続してほしい」と呼び掛けた。

 子どもたちに向けた言葉だったが、これは同時に指導者やJFA職員に対しての言葉でもあっただろう。新しい形で開催となった今回の研修会は、「大成功と言っていいと思うよ」(山口委員長)というポジティブな余韻を残しつつ、閉幕を迎えることとなった。

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<関連リンク>
2015JFAフットボールフューチャープログラム

 

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