サッカー選手として成功するにはどんな進路があるのか

2015年10月15日

読んで学ぶ/観て学ぶ

自らが進む道を自分自身でしっかりと考える

 ただ、このルートを辿ったからと言って必ずしもプロとして成功するわけではありません。ジュニアユースからユースに昇格し、鳴り物入りでプロ選手になったとしてもプロとして成功できずに、プロの世界から早々に去っていってしまう選手も数多く存在するのが現実なのです。

 ここで紹介したデータは、あくまで“現在”の日本代表メンバーを見ると高卒パターン②が多い、ということだけです。

 日本代表で言えば、本田圭佑選手はガンバ大阪ユースに昇格できず星稜高校で頭角を現し、今では日本を代表する選手に成長。武藤嘉紀選手や長友佑都選手は、高校からプロになることはできずに大学を経由しますが、ヨーロッパのクラブで活躍するまでの選手になっています。そして、Jリーグに目を向ければ多くの大卒選手が活躍がそれを証明しています。

さらに
「高校卒業と同時にプロになれなかったからダメ」
「○○のジュニアユースのセレクションに落ちたからもうプロにはなれない」
ということでもありません。

 それは、どのルートにもメリット・デメリットがあり、選手には成長する時期や速度、環境に対する適正などがあるからです。

 例えば、大学サッカーに進めばプロよりも“出場機会”を得やすいというメリットがあります。プロではすぐに通用しないレベルの選手が4年間公式戦に出場し続けて、高校からプロになったものの出場機会を与えられずに腐っていた選手をごぼう抜き、という例はJリーグで多く目にすることができます。

 今シーズン川崎フロンターレで大卒ルーキーとして活躍している中野嘉大選手は筑波大学出身。筑波大学のサッカー部といえば現在川崎フロンターレを率いている風間八宏監督が2008年~2012年までにわたり監督を務めていました。

 中野選手以外にも谷口彰吾選手、車屋紳太郎選手、森谷賢太郎選手などが筑波大学を経て川崎フロンターレで活躍しています。この筑波大からフロンターレに進むというルートのように、同じチームからひとつのチームに進むルートは、真新しいルートというわけではありませんが、『適切な進路選び』という点では今後日本サッカーのモデルケースになりえるでしょう。

 プロになるための進路には正解も不正解もありません。一度は大きな壁にぶつかり挫折してもそこから這い上がれる選手もいれば、賢く自分の進路を選んでプロまでいける選手、適切な進路に導いてくれる良い指導者と出会うことも、プロで成功するためには大切なファクターかもしれません。

 そのためには、高校サッカーの名門やプロクラブの育成組織に入ることを目的にするのではなく、自分の進む進路を適切に選べるだけの知識や慎重さを身につけることは今後さらに重要になっていくことでしょう。

<関連リンク>
『ジュニアサッカーを応援しよう! VOL.35』

 

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