魅力的なフットサルを見せた鹿島アントラーズつくばジュニア、全国優勝した第24回大会ぶりに茨城県大会を制する
2016年07月11日
バーモントカップ第26回全日本少年フットサル大会鹿島アントラーズつくばジュニア、全国優勝した第24回大会ぶりに茨城県大会を制する
7月9日(土)取手グリーンスポーツセンター(茨城県取手市)にて行われた「バーモントカップ 第26回全日本少年フットサル大会 茨城県大会」の決勝は、鹿島アントラーズつくばジュニアが日立を7-4で下し、全国優勝を果たした、2年ぶりの全国決勝大会の出場を決めた。
文・写真●高橋大地(ジュニサカ編集部)
鹿島アントラーズつくばジュニア(以下、アントラーズつくば)と日立ヴァイエイト(以下、ヴァイエイト)による決勝戦、試合が最初に動いたのは3分。自陣右サイドでボールを持った15番・小倉幸成くんがヴァイエイトのプレスによりパスの出し所を失ったところ、逆サイドの5番・長塚雄大くんがスペースにラン。それを見た小倉くんが浮き球のパスを前線に送ると9番・横塚翼くんがうまく頭でフリックし、最後は長塚くんが押し込んだ。長塚くんは「幸成が、(ボールを持ったとき)困っていた。(前を見ると)スペースがあったので、そこに走りこんで決めました」と先制点のシーンを振り返った。
このゴールを皮切りにアントラーズつくばはゴールラッシュを見せる。先制点の30秒後、8番・佐藤雄くんが中盤でうまくボールを受け、右サイドから仕掛ける。最後はGKをかわして送った中央へのパスに9番・横塚くんが落ち着いてシュートを決めて2-0。その後は、小倉くんが1ゴール、佐藤くんが1ゴール、横塚くんが3ゴールをあげる。結局先発メンバー全員がゴールを決め、7-0で前半を折り返した。アントラーズつくばの木村匡志監督が「例年になく、身体の小さい子が多いのですが、細かいパスをつないで、狭い局面でも崩していけることが特徴」と語る、チームとしてのストロングポイントが全面に出た前半であった。
一方的な展開で意気消沈してハーフタイムを迎えたヴァイエイト。このまま集中力を切らしてしまってもおかしくないような展開だったが、後半は怒涛の反撃を見せる。後半開始早々にオウンゴールで1点を返すと、その30秒後に13番・岡田理央斗くん、後半4分過ぎには9番・飯村脩人くんのゴールで一気に4点差まで詰め寄った。さらに試合時間残り3分のところでは再び岡田くんがゴールを決めて3点差。この勢いのまま逆転してしまうのではないか、という雰囲気もあったが反撃もここまで。最後はアントラーズつくばの選手たちがしっかりと“鹿島アントラーズ”の選手らしく身体を張り、全国優勝を果たした2大会ぶりの全国大会への切符を掴み取った。
アントラーズつくばの木村監督は「以前はどちらかというと、縦パスを入れてFWが勝負するという形が多かったのですが、チームが2年前の全国優勝を経験できたことで、『(チームとして)もう少し面白いことができたら良いな』と、僕だけじゃない多くのスタッフが思ってくれて、みんなでフットサルの勉強をし直しました」と、2年前に全国優勝をした自身の経験が、今年のチームにも還元されていることを教えてくれた。
全国大会が夏に移行したことで、各チーム日程との兼ね合いが難しくなり、Jリーグの育成組織を中心に、多くの強豪サッカークラブがフットサルを取り組みにくい状況になっているなかでアントラーズつくばが見せてくれたフットサルは改めてジュニア年代におけるフットサルの重要性を感じさせるものだった。木村監督も「フットサルで得られるものはすごく多い。それは、全国大会優勝を経験したからとか、勝った負けたということとは関係なく、狭い局面で、相手を剥がす技術などは、サッカーでも絶対に生かせる部分。他のクラブが出場していなくても、アントラーズはクラブとして選手を育てていくためにも、継続的に(フットサルを)取り組んでいきたい」と語ってくれた。
■優勝 鹿島アントラーズつくばジュニア 木村匡志監督のコメント
選手が本当によく頑張ってくれました。全国大会を目標にしてきましたが、春まで、なかなか結果が出ませんでした。(今回の優勝は)選手の自信になったと思います。(全国への意気込みついては)頂点を目指すというのが、クラブの哲学なので、優勝を目指してしっかり準備して臨みたいと思います。
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