リズム動作を取り入れることでサッカーがうまくなる!?新たなトレーニング法“アジリズム”を動画で学ぶ

2016年10月26日

コラム

みんながうまいと思う選手は頭とカラダがつながっている

 海外では何十年も前からカラダの基礎能力を引き上げるコーディネーションなどが注目され、子どもの頃からカラダの基礎能力の土台作りに励み、後から上に乗せるようにさまざまな戦術などを身につける手順を踏むので、選手としてのピークが後にきます。逆に日本の場合は早々にピークが来て、大人になったときは尻つぼみになってしまうイメージがないでしょうか。

 日本の子どもたちにアジリズムに取り組んでもらうと、確かに器用な子どももいて、初めのうちはシンプルな動きに高い対応力を見せる子どもがたくさんいます。しかし、3つの動きが組み合わさった複合的な動きになると途端にできなくなる子どもが多いのが現状です。

 野球少年とサッカー少年を比べると、圧倒的に野球少年のほうがカラダの基礎能力が高いとも感じています。野球少年は日頃から上半身も含めたカラダ全体を使って動いているからで、サッカー少年は下半身だけで動いているから差がつくのだと考えられます。

 ただし、サッカー少年にも、速く動くことは不得意でも、自分のペースで3つの動きを複合的に動ける、柔軟な対応力を見せる子どももいます。サッカーでも、ダンスでも、最終的には複合的な動きを応用してプレーすることが求められるので、後者の子どものほうが伸びしろがあると言えるのです。そういう子どもは元々持っている能力が開花するのかどうかはわかりませんが、1年半、2年とトレーニングを続けるなかで急速に頭のイメージとカラダの動きが回路としてつながる状態になります。

 リズムを覚えて、それをカラダで表現できるようになり、一つひとつの動きに柔軟性が出てくるとプレーそのものが楽になります。僕自身がそうだったように、腰などに負担がかかっていたものがカラダをうまく使えるようになることで解消され、自然とケガを防止することにつながるでしょう。みんながうまいと思う選手は頭とカラダがつながっていますし、ケガも少ないのではないでしょうか。

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