柴崎岳選手に学ぶ“賢い選手”になるための秘訣。「できないことは、未来に向けて練習して、それができるようになったら試合でやればいい」

2016年12月20日

インタビュー

賢い選手になるための方法

――そういう賢い選手になるためには、どうすればいいんでしょう? 何か子どもたちに、アドバイスはありませんか?

 自分の苦手なプレーを、なるべくしないこと。そして、そういう状況に追い込まれないこと。誰でも、得意なことと苦手なことがあるけど、それを自分で把握して、今はこれができないなと思ったら、普通のプレーをする。

 普通のプレーっていうのは、とりあえずボールを失わないとか、サイドにはたくとか、味方に預けるとか。そうやって場所によっては普通のプレーをして、得意なプレーを出せるエリアへ行く。いつも自分の得意なプレーを、どんな状況でも出そうと思わなくてもいいので。その状況判断は、いい選手の条件ですね。

 世界のトップレベルの選手を見ると、行けると思ったらすぐに行くし、逆に行けないと思ったら、やめる判断も速いです。ボヤボヤしてる時間がない。それは、自分を理解する、ということだと思いますし、良い選手になるためのひとつのポイントだと思いますね。

――戦術を考える上で、“自分を理解すること”って、すごく大事じゃないですか?

 大事ですね。“今”を考えるのであれば、できないことをやる必要はないです。できないことは、なるべくやらず、できることを、試合の中で積極的にやる。できないことは、未来に向けて練習して、それができるようになったら、試合でやればいい。たとえば、自分はヘディングが得意じゃないと思ったら、勝てなくても、負けない競り方をする。

――ボールに触れなくても、相手に体を当てて、自由にヘディングさせないようにする、とか?
 そうそう。そして、苦手なヘディングの練習をして、自信をもってやれるようになったら、試合でもやればいい。自分を理解するって、そういうことかなと。

――大事なことですね。

 今のは、苦手な部分で話しましたけど、得意な部分でも、自分を理解して、これなら絶対に負けないとか、これには自信があるというプレーを、試合でどれだけできるかだと思います。こいつ下手だけど点取るな、とか。クロスがピンポイントでいつも合ってくるな、とか。ヘディングだけは負けないな、とか。そういう武器があったほうが、面白い選手だと思います。この人はこういう選手なんだと。苦手なところが愛嬌に見えるくらい、バーンといってほしいですね。

――それはパッサーの柴崎選手としても、一芸のある選手のほうが一緒にやりやすいですか?

 わかりやすいですね。“絶対そこにいるじゃん”とか。“お前、裏しか抜けないな”とか。裏の抜け方もいろいろあるので、相手の裏から行ったり、表から行ったり、ふくらんでから裏へ行ったり、いろんなやり方で。だけど、裏を取るという最終的な到達点は、ブレてないじゃないですか。だから、やりやすいですね。

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