柴崎岳選手に学ぶ“賢い選手”になるための秘訣。「できないことは、未来に向けて練習して、それができるようになったら試合でやればいい」

2016年12月20日

インタビュー

どのポジションでもゴールに直結するプレーをするべき

――柴崎選手も、Jリーグを見ていると、裏のスペースへ絶妙なタイミングで出て行くシーンをよく見ますが、あれは何を見て、“ここだ!”と判断しているんですか?

 基本的に、効果的な攻撃をしようと思っています。速攻の良いところは、相手の守備組織が整っていないときに攻めて、パニックに陥らせること。遅攻は相手がそろっていて、組織的だから、崩すのは非常に難しいんですけど。だから、効果的なのは速攻で、その意識を高く持ってるのが、ウチ(鹿島)だと思うんですね。それは前の選手も、後ろの選手も一緒。まずねらうのは、ゴールに直結するところ。どんな状況でもチャンスがあればそこをねらっていく。無理なら違うところ。そういう認識ですね。

――なるほど。いつも最優先でゴールをねらっているから、ああいう飛び出しができるんですね。

 攻守が切り替わった瞬間に、ゴールを意識できるかです。逆に、守備もそうです。守備に切り替わった瞬間に、ゴールを意識して守れるか。そこを常に置いておく。相手のGKが出ていたら、ロングシュートだって状況によっては蹴るし、そういう意識は常に持ってますね。

――すごく大事なことですよね。

 走力とか運動量を評価する人もいるけど、できれば、ボールを持ったときに何かができる選手になってほしいです。技術という強烈な個性がある選手は、見ていて楽しいと思いますし、僕は走りで、運動量で評価をしたくないんですよね。長く走れれば勝ちというわけでもない。ボールを持って、枠にボールが入ることがゴールであって、それが点になり、勝ちにつながるので。ボールを持ってないときも大事ですけど、ボールを持ったときに特別に試合を作れる選手は、僕の価値観ですけど、面白い。

――そういう選手は、一緒にプレーしてて楽しい?

 そうですね。こいつなんか、その塊みたいなものですけど(宇佐美貴史選手が表紙のジュニサカVol.38を指して)。

――確かに(笑)。いろいろ言われるけど、本当に彼の武器はわかりやすいですよね。

(宇佐美が)守備できなくても、けっこう僕は、あーがんばって守備してるな、かわいいな、ぐらいに思ってるんですけど(笑)。周りのみんなは「そんなことない。もっとちゃんと守備をやれ」って感じなので。それはすごく正論ですけど、彼はわかりやすい武器があるだけに、自分の苦手なことをやってるのを見ると、かわいく見えてくる(笑)。そういう見方もできるので、やっぱり面白いですよね。

――宇佐美君のことを、かわいい目線で見てる人も、なかなかいないと思うけど(笑)。

 俺はもう、彼には得点しか求めていないところもあるので。点を取ってくれればいいから、守備は最低限、後ろでボールを取るからと、僕自身は思ってます。ただ、得意なところと苦手なところの話にもなるけど、これから守備もできるようになれば、もっと評価されるだろうし、それは僕も同じですね。

YOKOHAMA, JAPAN - DECEMBER 18:  Gaku Shibasaki of Kashima Antlers controls the ball during the FIFA Club World Cup final match between Real Madrid and Kashima Antlers at International Stadium Yokohama on December 18, 2016 in Yokohama, Japan.  (Photo by Matt Roberts/Getty Images)


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