想像よりも「何倍もシステム化されている」。模倣から入り独自性につなげるブラジルの選手育成法

2017年04月17日

コラム

ブラジルでは模倣から入り独自性につなげていく

 平安山氏によれば、守備面では大枠の戦術を設けるが、攻撃では極力縛りをかけず、子どもたちの自主性やイマジネーションを育むこと指導者たちは心がけているという。例えば練習メニューでも、1対1やドリブル練習に時間を割き、空いた時間にはネイマールやロナウジーニョのテクニックを真似する子どもたちの競い合いが、どこからともなく始まる。

 ブラジルには、模倣から入り独自性につなげていく、という文化が継承され続けている。そんな自由度が高い環境の中でも、特筆すべきはクラブの理念や求めるフォーメーションに適応することを選手に押しつけるのではなく、子どもたちの特徴を最大限に伸ばす育成方針だ。

「こんなタイプの選手を育ててほしい、という要望がトップから降りてくることはまずありません。優れた技術を身につけることが最優先ですが、それに捉われすぎず、個々のスキルを見て、特徴や強みがはっきりとわかる選手に育てる。コーチも必要以上に怒ることもありませんし、良いプレーをしたときはしっかりと褒めます。そういった指導者の態度が、ちょっとした遊び心や、創造性につながっていると思います」

SAO PAULO, BRAZIL - MARCH 04:  Joao Alves of Corinthians celebrates his goal during the match between Corinthians and Santos as part of the Paulista Championship at Arena Corinthians on March 04, 2017 in Sao Paulo, Brazil. (Photo by Adriana Spaca/Brazil Photo Press/LatinContent/Getty Images)

<関連リンク>
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