翌日に疲れを残さない! 疲労回復に効果的な『栄養素』と『食べ物』を知る
2017年06月28日
コラム運動量が多い上に、瞬発的なダッシュを繰り返すサッカーは疲労が蓄積しやすいスポーツです。疲労を残したまま翌日を迎えてしまうと、練習の質が下がったり、試合で実力を十分に発揮できなくなります。疲労回復にはストレッチや休息をとることも大切ですが、適切な栄養補給も欠かせません。では、疲労回復のためにはどんな栄養素が必要なのでしょうか。管理栄養士の盛岡良行さんが解説します。
(文●盛岡良行 写真●盛岡良行、ジュニサカ編集部、Getty Images)
疲労回復のために必要な栄養素とは
■糖質(炭水化物)
私たちの体の中には「グリコーゲン」という物質があります。グリコーゲンとは“エネルギーの貯蔵庫”のようなもので、たくさんの糖質がつながった状態でできており、運動時のエネルギー源や血糖値の維持などに使われています。
長時間の運動により、このグリコーゲンが枯渇してしまうと、疲れを感じるようになったり、代わりに筋肉が分解されてエネルギーに利用されるようになります。最近では糖質制限を推奨するスポーツジムが増えてきていますが、筋肉をつけるためには本当は糖質も摂らなければなりません。
「体の中の糖質が足りなくなれば、脂肪が燃えるようになるのでは?」と思うかもしれません。しかし体脂肪は、ある程度糖質が体の中に残っていないと燃えません。体脂肪は火を起こす薪だとすると、糖質ははじめに着火させるための新聞紙をイメージするとよいでしょう。マラソンランナーなどがレース前に糖質中心の食事(「カーボローディング」といいます)をとるようにしているのは、グリコーゲンが少なくなると体脂肪も燃えにくくなってしまう理由からです。
運動後は減少したグリコーゲンを回復させるためにも、ごはんやパン・麺類などから糖質をしっかり摂るようにしましょう。
■たんぱく質
グリコーゲンの枯渇のほかに、運動による「筋肉の損傷」も疲労感の大きな原因の1つです。損傷した筋肉は十分な休息をとることによって、運動前よりも高いレベルまで回復し鍛えられることになりますが、これには筋肉の材料であるたんぱく質をとらなければしっかり回復させることはできません。
たんぱく質は肉や魚・卵・大豆・乳製品に良質なものが含まれており、1つの食品に偏らず様々なものを食事に取り入れることが大切です。
また、運動直後は筋肉のゴールデンタイムともいわれており、成長ホルモンが分泌され、栄養素をより取り込みやすい状態になっています。したがって運動後の糖質とたんぱく質の補給はできるだけ早く行うことがとても大切で、理想は30分以内とされています。練習が終わってすぐに食事というのは難しいかもしれませんが、そんなときはバナナや牛乳などで軽食ととるのがおすすめです。
■ビタミンB群
ビタミンB群は糖質やたんぱく質の代謝に関わっており、特にビタミンB1は糖質の代謝に関わっている栄養素で疲労回復に大きな役割を担っています。サッカーのような持久系スポーツはより意識して摂るとよいでしょう。
なおレモンなどの柑橘類に含まれている「クエン酸」も、エネルギー代謝や乳酸の除去に関わっていて一般的に疲労回復によいと言われています。ただ近年では乳酸は疲労物質ではないことが明らかになっており、クエン酸の疲労回復効果も今のところ十分な科学的根拠がありません。疲労を回復させるためには糖質・たんぱく質・ビタミンB群の3つをまずおさえることが大切です。
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