元スペイン代表・モリエンテスが語る“日本とスペインの差”。「育成から違いが生まれているのかもしれません」
2017年07月27日
コラムレアル・マドリーなど欧州のビッグクラブでプレーし、スペイン代表としても長く活躍したフェルナンド・モリエンテスは、現在ラ・リーガのアンバサダーとして世界中を駆け回っている。今回、ラ・リーガと提携したJリーグが主催する『Jリーグワールドチャレンジ』の鹿島アントラーズ対セビージャに合わせて来日した同氏が、試合当日の忙しい合間を縫って独占インタビューに応じ、スペインと日本の違いなどを率直に語ってくれた。
(取材●舩木渉 構成●ジュニサカ編集部)
【クラブと代表でコンビを組んだモリエンテス(写真右)とラウール(写真左)(写真●Getty Images)】
スペインでは指導者もいいトレーニングを受けている
――お忙しい中、時間を取っていただきありがとうございます。今日はサッカースクールで地元の子どもたちを指導されたそうですね。いかがでしたか?
とてもいい経験でした。私もすごく楽しめました。子どもたちに大きなポテンシャルを見出しました。かなり上手な子もいたので、今後が楽しみです。
――スペインにも日本にもサッカーを楽しむ子どもたちは同じようにたくさんいます。しかし、代表チームやプロリーグまで視野を広げると、両国には大きな実力差があるように思います。なぜだとお考えですか?
もしかしたら“育成”から違いが生まれているのかもしれません。スペインでは育成、アカデミー組織から教育することを非常に重要と考えています。
また、監督やコーチもとてもいいトレーニングを受けており、選手は長い時間をかけて優れた存在へと成長していきます。その過程にスペインとの違いがあるのかもしれないですが、最近は日本でも若い頃からの育成を頑張っていると思いますので、今後がとても楽しみです。
――スペインでは育成段階で選手たちにどのようなことを求めていくのでしょうか。
年齢によって少しずつ教えることは違ってきます。小さい頃は体のコンディショニングをメインに教えていきます。ある程度年齢を重ねてからは、技術的なことや戦術・戦略的なことを教えています。しかし、そういったことはどんどん進化していくので、小さい頃からフィジカルとメンタルの両方を意識して教えていくことが重要だと思っています。
――先日のセビージャ対セレッソ大阪の試合を見ていて、選手個々の持つ戦術理解度や知識の差が如実に表れていました。その部分がスペインと日本の選手の最も大きな違いだと感じています。スペインでは戦術的な要素をどの年代から指導していくのでしょうか。
8歳から13歳の頃は、基本的なコーディネーション(様々な動きを習得し、自分の体を自由かつ複雑に動かせるようにすること)だったり、サッカーを楽しみながら教えていきます。
13歳か14歳の頃からは、よりテクニカルになっていきます。より戦術的なことも教えていきますし、ポジションごとのプレーもその年代から教わります。15、6歳になるとスペインの選手のほとんどは自分のポジションがどういう役割を担わなければいけないのか、自分のチーム内での役割もよく理解していると思います。
【先日の鹿島対セビージャの試合前にインタビュー取材に応じてくれたフェルナンド・モリエンテス氏。(写真●編集部)】
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