「新たな選択肢を増やすようなアプローチが必要」。グループ戦術の指導法と効果的なトレーニング法とは?
2017年08月10日
コラムジュニアサッカーの現場にはさまざまな疑問や悩みがつきもの。指導者から子ども、そして保護者の方々が抱くものを、ファンルーツの指導者たちがアドバイスします。今回はグループ戦術をジュニア年代でどう指導していくのか、2つの疑問を解決します。
(再構成・写真●ジュニサカ編集部)
Q1
ジュニア年代では、グループ戦術をどのように教えるべきですか
グループ戦術を特化して教えるのは小学校の高学年から
基本的に、グループ戦術を特化して教えるのは小学校の高学年からで良いと思います。グループ戦術の基本は、スペースをどのように作るかということです。一番簡単に実践ができて理解しやすいのは、両サイドの幅を取ることです。左右に大きく広がることで、選手同士の距離が広がり、一人ひとりの空間が大きくなることを実感できます。
次の段階が、奥行きです。相手の守備陣との駆け引きもあるのですが、まずはオフサイドにならない範囲でできる限り前に選手を置きます。これも幅と同様に個々のスペースを広げられる効果があることに気づきやすいと思います。両方を教えたら、縦と横の頂点を結ぶダイヤモンド型をできるだけ広くしてみようということで、両方を同時に行ってピッチ上にスペースを生むことを教えます。スペースが生まれると、相手が分散して、ボールを持つ余裕ができます。すると、相手が密集していれば別のスペースから前に進むことができ、分散して いればドリブルやパスが通しやすいということが理解できると思います。
教え方については、ボードなどで図を描いて説明することも大切ですが、ピッチ上で少しずつ気づかせる手法も同時に行うのが良いと思います。ボードを見て頭で理解するだけでなく、体験することで発見できるタイプの選手もいます。ミニゲームの中で「もう少しサイドに広がってみたら?」と言ってあげると、実際の視野の中でも理解することができます。一つ気をつけたいのは、ジュニア年代では戦術を教えるとワンパターンになりがちだということです。広げたことでパスを通しやすいと気づくと、そればかりをやりたがります。そういう状況になったら「逆にポジションを中に絞ったらどうなる?」と問いかけることや「パスがしやすい状況だけど、これだけスペースがあったらスピードに乗ったドリブルを仕掛けることもできるんじゃない?」と新たな選択肢を増やすようなアプローチが必要だと思います。
カテゴリ別新着記事
ニュース
- 【AFC U17女子アジアカップ インドネシア2024】U-17日本女子代表メンバー発表!2024.04.15
- 「JFAナショナルトレセンU-12関西」が開催!2024.04.11
- 「東北トレセンU-13」が開催!2024.04.10
- 【AFC U23アジアカップ カタール2024】U-23日本代表メンバー発表!2024.04.08
フットボール最新ニュース
- 近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.18
- 「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.18
- 【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.18
- リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.18
- 前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.18
大会情報
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 大阪大会】フォトギャラリー2024.03.10
- 【卒業記念サッカー大会 第17回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2024.03.09
- 【卒業記念サッカー大会第17回MUFGカップ 愛知大会】フォトギャラリー2024.03.09
お知らせ
ADVERTORIAL
ジュニアサッカー大会『2024'DREAM CUPサマー大会in河口湖』参加チーム募集中!! |
人気記事ランキング
- 自分よりも大きくて速い選手も1対1で抑える。内田篤人から学びたい守備時の姿勢【フィジカルのプレーモデル】
- かつて“怪物”と呼ばれた少年。耳を傾けたい先人の言葉
- 「2023ナショナルトレセンU-13(後期)」参加メンバー発表!【西日本】
- 「2023ナショナルトレセンU-14 (後期)」参加メンバー発表!【東日本】
- 低学年と高学年の食事量の違いは?/小学校5・6年生向けの夕食レシピ例
- 「俺、プロだったけど下手になってる」松井大輔が痛感。横浜FCスクール初指導に密着、子どもたちへの指導の狙いとは
- 三笘薫のドリブル・カットインの秘訣に迫る。1対1で相手を抜き去るための“沈む動き”とは【フィジカルのプレーモデル】
- ジュニア年代にも大切なトップ選手の共通点は?“自重コントロール”の重要性【フィジカルのプレーモデル】
- 「2023ナショナルトレセンU-14(後期) 」参加メンバー発表!【西日本】
- 「もも上げクランチ」でキック力を鍛える!/【サッカー専用】小学生のための体幹トレ