南米人はなぜボールを奪われないのか。「キープを意味のあるものにする」 日本とは違う南米のキープの哲学とは
2017年09月19日
コラムメッシ(バルセロナ)、マスチェラーノ(バルセロナ)やアグエロ(マンチェスター・シティ)など、南米人はキープがとても上手く、ボールを奪われない。ジュニサカでもおなじみ亘崇詞コーチの監修の『サッカーアルゼンチン流 個人スキルバイブル』から南米流キープの哲学を紹介します。
亘流ファナティコになるための考え方
南米人は、味方のミスも自分もミスもキープでフォローして次につなげる
≪簡単にボールを失わないメッシのプレー集≫
味方のパスミスや自分のミスをフォローしてキープをすることはとても重要だ。ミスをしたときに諦めてしまえばそこでプレーが終わってしまう場面でも、何とか頑張ってキープをして、次にパスでつなだりシュートで終わったりできると、そのときのキープがすごく意味のあるものになる。つまり、味方のミスや自分のミスを帳消しにすることができるんだ。それは南米人が一番大事にしていることであって、彼らは簡単にボールを失わない。テベスやアグエロ、メッシなどのプレーを見ればわかるけれど簡単にはボールを失わないよね。ドリブルもうまい、シュートもうまいけれど、とにかくキープがうまいのが南米人の特徴なのだ。
亘流ファナティコになるための考え方
ボールを失わなければ信頼も得られる自ずと選手としての評価も高まるもの
南米の選手はキープ力が高いのでボールをほとんど失わない。ボールを失わないのでピッチ上の周りの選手たちからの信頼も自ずと高まる。そして信頼が高い選手というのは世界からも高い評価を受けるものだ。南米の選手たちは世界中の国でプレーしている。特に重宝がられる選手は、バティステュ―タのようにゴールを決められる選手たが、もう一つは、ボールを失わない選手なのだ。アルゼンチン人選手で言えば、サネッティ、マスチェラーノ、カンビアッソなど、全員がボールを失わないキープ力がすごくある選手たちだ。
もちろん、彼らもコントロールのミスはするが、ミスをミスで終わらせず、そのルーズボールを何とかキープしてミスを帳消しにしようとする。それはチームのためにボールを失わないということであって、そういうプレーがまた彼らの評価を高めるのだ。
亘流ファナティコになるための考え方
キープのコツを知っていれば世界で評価される選手になれる!
本田圭佑選手や元日本代表の中田英寿さんが世界で評価されるのは日本人の中でも際立ってキープがうまいからではないだろうか。彼らはフィジカルがとても強い一面もあるが、実際には相手に体を預けながらキープすることがすごくうまい。そして体をあずけながらパスをしたり、ドリブルをしたりできる。アジアの選手たちはその部分が少し苦手だなあというイメージがあるけれど、彼らはその部分で一歩リードしている。だから海外でも評価されるのではないだろうか。スピードを落として、まずはボールを奪われないこと。
体を当てておいて、パスをしたり、ドリブルをしたりする。そういうプレーが当たり前のようにできるたくましい選手が今後日本にもたくさん出てこないといけない。南米の選手たちはキープがすごくうまい。テベスやメッシなど体が小さい選手たちも当たり前のようにキープができるのだから、そのコツを知って彼らに少しでも近づこう。じゃあこれから基本的なテクニックに入っていこう!
ファナティコとは?
みなさんは「ファナティコ」という言葉を知っていますか? たとえばサッカーが大好きで、一日中サッカーのことばかり考えている人たち。一日中飽きずにサッカーに没頭している人たち。プレーしない人たちも含めて、観る人も、応援する人も、常にサッカーに必死になってトライしている人たち。そんな“馬鹿”がつくほどサッカー好きな人たちのことをスペイン語で「FANATICO DEL FUTBOL」、これで“サッカー狂”という意味になります。
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