ドリブルは「コース取り」や「タイミング」で十分。南米流の哲学

2017年11月08日

コラム
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南米選手はドリブルが上手な選手がとても多いです。アルゼンチン代表のリオネル・メッシ(バルセロナ)やアンヘル・ディ・マリア(パリ・サンジェルマン)、ブラジル代表のネイマール(パリ・サンジェルマン)など相手に囲まれた局面でも「個」の技術で打開できる力を持っています。南米選手はどのようなドリブルの哲学を持っているのでしょうか。ジュニサカでもおなじみ亘崇詞コーチの監修の『サッカーアルゼンチン流 個人スキルバイブル』から紹介します。


亘流ファナティコになるための考え方

ドリブルは派手でも独りよがりでもない獲られない技術をつければ非常に有効


≪イニエスタのドリブルプレー集≫

 今はバルセロナのパスサッカーが日本でもブームのように浸透している。僕自身スペインのサッカーはとても好きだ。取材でトップやユース年代の練習の取材に出掛けることがよくあるが、そこでポイントになっているのはドリブルなのだ。イニエスタもシャビ(現アル・サッド/カタール)ずっとパスを回しているわけではなく、状況に応じてドリブルを有効に使っている。日本にはかつて「ドリブルをするな」と指導される時代もあった。でもドリブルは決して派手でも独りよがりなプレーでもなく、もちろんガチガチのマークを振り切りゴールしたり、ドリブルを使って時間をつくることで、味方がもらいやすくなったりすれば、それがチームのためになる。そのときドリブルをする場所やタイミングを間違ってしまうのはチームにとって困る状況となる。ドリブルは判断が一番大事になることも事実。それでも意味があるのがドリブルというプレー。南米=ドリブル=派手、ということでなく、深い意味でのドリブル突破や獲られないための時間やためをつくるドリブルをここでは身につけてほしい。


亘流ファナティコになるための考え方

スピードの変化とコース取りだけで名選手になることも可能


≪メッシのドリブルプレー集≫

 アルゼンチン人の選手たちは、意外と派手なフェイントを使いながらドリブルをすることがあまりない。僕が南米にサッカーを学びに行ったときに意外とドリブルが普通だったからびっくりしたのだ。では何をしているのか?ドリブルをしながら、さり気ないキックフェイントや細かいコースの変化やリズムの変化をつけたりしている。スピードの変化とコース取りだけで十分に抜いていけることを彼らは知っているのだ。メッシ、アグエロ、ラベッシを見ればわかるように、ドリブルには決して派手な技はいらない。逆に言えば、派手な技を使わずに抜いていけるドリブルのコース取りやタイミングがわかれば、それで十分ということなのだ。


亘流ファナティコになるための考え方

普段のコーンドリブル練習に負荷をかけて動く相手を想像しながらできるかどうか


 僕がアルゼンチン人の先輩に言われて印象に残っているのが「8の字のドリブル練習をするにも、ただ漠然とやるのと獲られないようにやるのとでは全然違うよ」と言われたこと。その先輩はドリブルがやたらうまかった。その先輩は「ボールを獲られない位置に置いて相手とすれ違ったら、今度は獲られそうな位置にあえて置いて相手を食いつかせて出ていく、ということを想像してやっている」と教えてくれた。僕が「どうやったらうまくなるか?」と聞くと「結局は試合や1対1で何回も失敗して成功して、うまくなるしかない。あえて言うなら練習から常に試合を意識することだね」と言った。日本によくあるコーンドリブル練習は自分のスピードで思う存分できるのですごく楽だ。でも相手をつけて負荷をかけたり、動く相手を想像したりしながら、焦った状況でどれだけできるかがとても重要なのだ。

 

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