ミゲルが考える“創造力”を育む方程式。サッカーもフットサルも「スペースをどう生み、どう有効活用するか」
2017年11月29日
コラムこの魔法2は、選手の対象が主に6〜12歳までの小学生だ。育成年代のうちはそれぞれの年代によって見るべきポイントが異なる。ミゲル流トレーニングには『6〜8歳』、『8〜10歳』、『10〜12歳』と、年代に応じて「何を教えるべきか」を考えた具体的メソッドがある。それはフィジカルやメンタルなどを考慮したもので、各年代によってサッカーに対する取り組ませ方・向き合い方がある。それを理解した上で、サッカーのプレーに必要なことをトレーニングさせることが重要だ。
【連載】ミゲル・ロドリゴが教えてくれた「才能を引き出す」11の魔法
企画・取材・文●木之下潤 写真●村井詩都、Getty Images

ジュニア年代の指導の最終目的は「創造性を育てる」こと
何歳から何歳まで、どんなことを教える。
スペインでは、これが明確にされています。だから私の指導も同じように、そのことを具現化しています。まずジュニア年代のカテゴライズは、次のような区切り方が一般的です。
0〜6歳 / 7〜8歳 / 9〜10歳 / 11〜12歳
なぜ、このように区切ったのか。それは、それぞれの年代により身体的、精神的な成長が異なるからです。そして、それぞれのカテゴリーに応じて、サッカー選手に必要な『フィジカル的な要素』、『技術的な要素』、『思考的な要素』、『感情的な要素』のバランスと組み合わせ方を変えなければ、適切なトレーニングを行うことができないからです。
そもそもトレーニングは各年代やレベルによって変えなければいけません。それゆえ、目の前にいる子どもたちに「いま何が必要で、何を身につけさせるべきか」を見通す目が、私たち指導者には必要です。例えば、0〜6歳なら感情的な部分で『エゴが強い』という特徴があるので、その年代は『何をコントロールすべきか』を考慮しなければなりません。
創造力を持つ選手をどう育てるか。このことが子どもにトレーニングを行う上での最大の意義だと、私は考えています。だからこそ「どの要素をどのようなバランスで、どう組み合わせるか」が重要になります。キック、パス、ドリブル、トラップといった技術的な要素は、あくまで練習メニューを構成する中での一つにしか過ぎません。ここで、一つ質問です。
創造力を持つ選手を育てるとき、みなさんはどんな方程式を考えますか?
▼創造力=スペース(±)×人数&スキル(±)×練習メニュー
※(±)は「大きい小さい」、「多い少ない」、「高い低い」を表しています。練習メニューとは、スペインでいう「インテグラル・トレーニング」のことです。つまり、技術、戦術、視野の作り方、考える速度、決断力、フィジカル+αという様々な要素が統合されたトレーニングのことを指します
私はこのような考えです。この方程式で、最も大切なのは『スペース』です。ようは、トレーニングを行う『ピッチの大きさ』です。この要素は『ボールタッチ数』と『プレー人数』に密接に関わります。具体的にいえば、スペースが狭いほど考える速度を上げなければいけません。なぜなら、スペースが狭いから必然的にボールに触れる機会が増え、常に脳を働かせることになるからです。だから、素早い判断力を磨くには『スペースの大きさ』が関係します。
また『プレー人数』も、敵の数や味方の数によって創造性の働かせ方が違います。 単に、人の数といっても選手の特徴や質によって状況が変わります。
・足が速いのか、
・守備がうまいのか
・ボールテクニックが優れているのか
・フィジカルが強いのか… etc.
トレーニングの内容には、それらの要素が大きな影響を及ぼします。そのように深く掘り下げていき、私はこの方程式にたどり着きました。
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