なぜスポーツ指導の現場に「言葉の暴力」が蔓延するのか? 改めて考えたい“スポーツをする”ことの本質
2018年06月05日
コラム
※写真はイメージ。記事の内容とは関係ありません
“強制的な指示を出す”指導者が多い
少年サッカーの現場では、「子どもたちが指示待ちにならいように、プレーヤーズファーストで、考えさせられるような指導をしましょう」と、長年、言われています。もちろん正しい指導法であることは間違いありませんが、こうした指導法が長く叫ばれ続けるのは、残念なことに、いまだに間違った方法を続けている指導者が多いためです。
実際に「いま、君のポジションはそこでよかったかな?」と“問いかける”指導者よりも、「もっと右に寄れ!」「左に行け!」と“強制的な指示を出す”指導者のほうが多いのです。
そもそも指導者の役割は、指示を出すことではありません。うまくいかない原因を見つけ出し、それを取り除くためのトレーニングを施すことが指導者の本分。試合中にうまくいかないことを指摘しても仕方ありません。ゲーム中に子どもたち自身で解決できない場合は、クリアできるだけの力を練習でつけてあげればよいのです。
それだけのことにも関わらず、「どうしてミスをするんだ!」「どうして点が取れないんだ!」という叱責を子どもたちに浴びせる指導者がたくさんいます。当たり前の話ですが、子どもたちはゴールを取りたいし、勝ちたいと思ってゲームに臨んでいるので、こうした叱責は意味を持ちません。よくない状況を作っている原因を見つけて、それを克服するトレーニングを行って、子どもたちに考えさせる力をつける。それが指導者の役目です。
そもそも、子どもたちに過度な期待を持つことが大きな間違いです。メディアでも「負けられない試合」という表現がよく見られますが、どこにそんなゲームがあるのでしょうか? 負けられない、負けたくないと思っていても、負けてしまうことがあるのがサッカーで、こうした表現自体がまさしく日本的と言えるでしょう。
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