「好きなことに挑戦をつづける」異色のアスリート。子どもたちに語った“ユメの軌跡”

2018年06月06日

コラム

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【子どもたちを前に自身の“軌跡”を振り返る安先生】

悔しさをバネに海外へ挑戦

　その出来事とは日本代表落選。日本選手権での活躍から選ばれて当然と思っていただけに、食事も喉を通らないほどのショックを受けます。そこで安先生は海外挑戦を決意し、バスケットボールの本場アメリカへと渡りました。自分は本当に世界で通用しないのか、日本代表に選ばれなかった本当の理由が何だったのか、それを確かめたかったからです。そして、安先生は現実を知り、プレースタイルが大きく変わります。

「アメリカの選手はみんな大きいし、スピードもあって、パスも全然まわってこない。日本でやってきたプレーがまるで通用しませんでした。だから、周りを生かすプレーに切り替えたんです。自分がおとりになって相手を引きつけてパスしたり、相手のエースを懸命にマークしたり。日本では自分が攻撃することばかり考えていたけど、本当の意味で、チームプレーの大切さに気づかされました」

　帰国後は古巣の千葉ホークスへ復帰。新たなプレースタイルを身につけた安先生は、ついに念願だった日本代表入りを果たし、2004年のアテネパラリンピックに出場します。その後も、あくまで“挑戦”をモットーとする安先生は、日本人では初となるプロ選手としてイタリア・セリエAでプレーするなど、選手としてのキャリアを着実に築いていったのです。

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