「好きなことに挑戦をつづける」異色のアスリート。子どもたちに語った“ユメの軌跡”

2018年06月06日

コラム

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好きという気持ちが挑戦を支える

 しかし、37歳を迎えたとき、安先生は大きな決断をします。それは、車いすフェンシングへの転向。若手の台頭もあって日本代表でプレーすることは難しく、また同時期に、2020年の東京パラリンピック開催が決まったことも安先生の背中を押しました。

 それまで続けてきた車いすバスケットボールとの別れは簡単ではありませんでした。当然、深く悩みましたが、「日本で開かれるパラリンピックでメダルを取りたい!」というアスリートとしての強い欲求が、新たな挑戦の大きなモチベーションとなったのです。そして、様々なたくさんの競技を経験したうえで選んだのが、車いすフェンシングでした。

「いろんな競技を実際にやってみて、一番好きになれたのが車いすフェンシングだったんです。大きな夢を持って、大きな挑戦をするときは、どうしてもたくさんの辛いことや問題が出てきます。だから『この競技が好き』という気持ちが根底にないと、挑戦し続けるのは難しい。

 車いすフェンシングは車いすバスケットボールと違って、車いすのタイヤを固定して行う競技。僕は車いすの扱いが誰よりもうまかったので、周りからは『もったいない。車いすバスケの経験を活かせる競技にしたほうがいいんじゃない?』って言われました。でも、簡単ではないからこそ、好きという気持ちが大事なんです」

 実際に、今年4月にカナダで行われたワールドカップで、見事に銅メダルを獲得。新たな目標である「東京パラリンピック出場」に向かって、安先生は着実に進んでいます。そして、授業の最後には、子どもたちにこんな言葉をかけました。

「まずは、興味のあることをたくさん見つけてください。その中に挑戦したくなるようなことがあると思います。今まで挑戦するたびに失うものも多かったのですが、それ以上に得るものがたくさんありました。それが、次に挑戦するときの力になっています。本気で挑戦することは決してマイナスにはなりません。そういう気持ちでみなさんには何かに挑戦してもらいたいです」

 安先生の熱のこもった語り口に感化され、授業中、子どもたちからは安先生への質問がいくつも出ました。常に夢に向かって挑戦し続ける安先生の姿勢や、本気で挑戦をすることの大切さが、子どもたちにしっかりと伝わったようです。

<関連リンク>
東京メトロ


 

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