個人戦術は「個」ではない。真の定義とは

2018年07月28日

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著しく進化していっているサッカー界で、近年、指導者間で当たり前のように使われる言葉があります。それは「個人戦術」です。「個人戦術」とは何なのか、曖昧な解釈のままになっている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、スペインで指導者として活躍し、『サッカー 新しい攻撃の教科書』の著書である坪井健太郎さんにスペイン流の「個人戦術」を教えてもらいます。

再構成●ジュニサカ編集部 文●坪井健太郎 構成●小澤一郎 写真●GettyImages、佐藤博之

『サッカー 新しい攻撃の教科書』から一部転載


個人戦術の定義とは

 スペインのサッカー理論では戦術の中に「集団戦術(フエゴ・コレクティーボ)」と「個人戦術」が存在します。それらは個別に整理、体系化されています。まずは、その中の個人戦術について見ていきます。

◆個人戦術アクションとは
定義:チームプレーの中で起こる1対1、2対1、1対2のシチュエーションにおいてボール、味方、相手と関連してプレーするための戦術アクション。

 図13はチームプレーの中の個人戦術が機能している部分。攻撃チームの右CBとSBの2人と守備チームの左MFが1人の状況で「2対1」として見ることができます。この領域内では個人戦術アクションを利用し、戦術的意図を達成するためにプレーします。個人戦術の定義を見て「あれ?」と思った方もいるかと思います。個人なのに2対1が入っています。

図
※クリックで画像を拡大することができます。
 
 そうです。私が住むスペイン、カタルーニャ州サッカー協会の指導理論では、「個人戦術」と言いながらも2人のユニットが入ってきます。つまり、個人を語りながらも「味方との関わりの中」でサッカーを考えているのです。集団スポーツという側面を踏まえて考えれば当たり前のことですが、自分がプレーを選択するためには周りの状況を考慮しなければならず、「味方」というは1つの要素です。個人戦術においては2人の関係も含まれます。
 
 同様に、「相手」という要素も入ってきます。相手という存在は自分や味方のアクションに大きな影響を与える存在です。なぜなら、相手はこちらの意図を防ぐためにプレーするからです。こちらがボール保持を意図するのに対して、相手はボールを奪いにきます。こちらが攻撃の前進を意図すれば、相手は縦パスのコースを切るようなアクションを実行します。

 そのように、相手は自分のアクションに影響を及ぼす存在であるため、個人戦術アクションにおいては相手という要素も外すことはできません。
 
 まとめると、個人戦術とは、「『自分+1人の味方+1人の相手』という関係の中でどのようにプレーするかを考えること」という定義になります。味方のポジション、相手のアクション、ボールの状況を踏まえた中でどのようなプレーをするのか、を考えるのが個人戦術の概念となります。

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