スケジュール、出場機会、ボールの蹴り合い…。大会を通して見えてきたU-12年代の問題点/ジュニサカ会議1【9月特集】
2018年09月07日
未分類9月の特集のテーマは「改めて考えたい「4種年代」の問題点」。4月上旬に開催されたダノンネーションズカップをはじめ、チビリンピックやバーモントカップ、ワールドチャレンジなどジュニア年代では約半年の間に様々な主要大会が行われた。そこで、現場を取材し続けていいるジュニサカWEBチームが座談会を実施。取材で浮き彫りとなったジュニアの問題点を挙げていった。ジュニサカWEBチームの座談会は全4回でお届けしていく。
■座談会メンバー
ジュニサカWEB編集長:高橋大地
ジュニサカWEB編集部:中澤捺生
ライター:木之下潤
取材・文●木之下潤 写真●佐藤博之、木之下潤、ジュニサカ編集部

ジュニアの年間スケジュールとリーグ戦化に向けた課題
木之下「代替わりを考えると3月ぐらいからジュニサカWEBチームとしても、いろんな大会を取材してきました。今年度は『酷暑』ということを含め、ジュニア年代で見えてきた課題があると思います。
まず、WEB独自の特集に取り組んで、最初にU12のスケジュールの問題について触れました。9月号の本誌(雑誌)では、JFAユース育成アカデミーダイレクターの池内豊氏にその問題に関する質問も投げかけました。池内氏が言っていたのは次のようなことです。
『ようやくリーグ戦化に向けた施策を打ち始めました。これまで各地域の指導者のみなさんに子どもたちの試合環境を作っていただくため、ローカル地域でたくさんの大会を作っていただきました。ただ今後はリーグ戦を中心に試合を行っていくにあたって、それらを統合して整理していく段階に入ったと思っています。今後は、地域の関係者のみなさんにお願いしながらリーグ戦化を測っていけたらと考えています』。
取材した人間として、はっきりと言えることはJFAも4種のスケジュール問題については認識があるということ。ただ、付け加えて言葉にしたのは『時間がかかるでしょう』と言っていました。実際には、リーグ戦も全日本少年サッカー大会にこじつけた形で開催されています。アーセナルサッカースクール市川代表の幸野健一さんが『同じチームと2試合、しかも同じレベルの9~10チームと戦う環境を作っていくことが大事だ』と語ってくれたことはJFAもわかっているけど、具体的な解決策は話として出てきませんでした」
高橋「リーグの体裁を取った試合というのは、少しずつ広がりを見せてきているのが現実としてあります。ただ、池内氏が言葉にしているように全日本少年サッカー大会に絡めてしまったり、それが1日に2試合を行うことになってしまったり、開催場所の問題があったりするのが現状です。そういう意味では完全なリーグ戦化と評価するのは難しいところです。
現在のスケジュール調整の中でリーグ戦を行うには、地域のローカルな大会と既存のカップ戦、その中でリーグ戦を全日本少年サッカー大会の予選に組み込んでいることもあって短い期間でリーグ戦を戦わなければならないことが特にU12のスケジュールに大きな問題を引き起こしています。スケジュールの切迫感は試合の質を落としている大きな要因になっていると、僕は思っています」
木之下「そのあたりついては、ジュニアに関わる指導者はみんな思っているところです。そこを解決する時に、『誰が責任を持っているか?』というと現状は各都道府県協会になっていると思います。そこはJFAからのトップダウンがないと解決・解消できないことが絶対にあります。
東京都でいえば、東京都少年サッカー連盟では女子を含めて16ブロック(※東京都選抜少年サッカー大会を参考にした数字)に分けられていますが、結果的に各ブロックを中心に様々な大会運営をしているので、そこで動いている現場関係者にしわ寄せが行っているのだと思います。各都道府県によってチーム数などが違いますが、共通する課題についてはサッカー関係者みんなで考えていかなければならない問題です。
例えば、登録資格でいうと人数が足らないチームは2クラブが合同チームとして全日本少年サッカー大会の出場権が本当に与えられるのか等が挙げられます。こういう問題は各都道府県協会が動いて改善すべきことだけど、骨格となるガイドラインのようなものはJFAが施作としてしっかり思案し、トップダウンで各都道府県協会へとアナウンスすべきです。諸問題の解決・解消をベースから考えさせるのは現場で汗をかいている方々にストレスをかけすぎだと思うのです。
世界的に見てもドイツやイングランドはトップダウンに近いイメージがあるし、スペインなんかでも大きな州単位で改革・改善を図っています。そういうことでいえば、最近注目されているアイスランドの指導者の7割がB級ライセンス取得者というのは本当にすごいことです。
この半年間、暑い中で取材し続けてきた現場の意見としてはどうですか?」

【特集の企画を担当しているライターの木之下潤】
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