U-12年代の試合環境問題を考える。何が育成の弊害になっているのか? /ジュニサカ会議4【9月特集】
2018年09月14日
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どのレベルに対しても拮抗した試合環境づくりをみんなで取り組む!
木之下「リーグ戦が絶対とは言えませんが、もっと拮抗した試合を増やさなければならないのは目の前にある課題なんだと思うんです」
中澤「幸野(健一)さんはジュニアで行われている試合の約30%が5点差のつく試合と言われていましたよね」
木之下「5点差がつく試合という議題はいろんなこところで言われています」
中澤「選手も精神的に参ってしまう試合もあるでしょうね」
高橋「私も大学時代に四年間サッカークラブの指導をしてました。ボロ負けするようなチームだったんですが、そうなってくると試合も楽しくないし、だんだん負けても平気になってしまうんです。そうすると、サッカーをやっている意味もですが、スポーツをやっている意味も曖昧になっていきます。
だから、『もったいないな』と思うんです。10点差で負けても当たり前みたいな感じになって。でも、最終的には試合に負けて悔しくて泣くようなところにまでなりましたが、選手自身の実力というよりは環境がそうさせている部分もあります。その先、中学生でサッカーを続けるにあたって『辞めてしまう』という気持ちにもなるキッカケになります」
中澤「選手も『俺ってセンスがねぇのかな』と思ってしまいますよね。そうすると、6年生の段階で違うスポーツを選んでしまうことにもなります」
高橋「私の教え子は実際そうなりました」
木之下「環境が要因で子どもがサッカーから離れるというのは悲しいし、なんとか抵抗したい思いはありますよね。少子化だからこそ向き合っていかなければならない問題だと思います」
高橋「クラブもただやっているだけでは、今後は難しくなってきますよね。クラブも試行錯誤が必要になってきている時代に突入していると思います」
木之下「サッカーを通して楽しい、悔しいの両方を感じてもらう環境づくりは必要です」
高橋「それは大人の役目ですよね。その目的のキーワードとして『リーグ戦』、『拮抗した試合』というのは思うところではあります。サッカーを楽しいと思ってくれる子どもが増えるのが日本サッカーにとって重要だと思いますから」
中澤「小学校の頃に所属していたクラブの監督は怒鳴る指導者でした。6年生の途中で入ってきた子がいましたが、その子は一方的に怒鳴られて結局3か月ぐらいでチームを辞めてしまいました。保護者の間では『監督のせいだ』と言われていたようです。僕たち子ども目線で見ても『可哀想だな』と思っていました。あれから10年近くが経ち、こうやって取材する立場としてジュニアサッカーを見ていても今も怒鳴ったり、強い口調で否定的なコーチングをしている指導者はたまに見かけます。記事(子どもはなぜ「ミス」に怯えてプレーする? サンフレッチェ広島が実践する選手に自信を与える言葉掛け)でも書きましたが、そういうところも考えていかなければならない問題だと思います」
木之下「クラブができることとできないことをもっと明確にして、そこから都道府県協会ができることとできないこと、そしてJFAがやるべきことを現場の全員が声を上げて発信していくべきです。 そこをもっと明らかにしていって、全員で取り組んで行くべきです。
私たちメディアもかっこよくそういうこと形にしなくても『まず発信することが大事だ』と行動すべきです。それが特にWEBメディアの使命です。協会は資料として表に出していくべきです。特にJFAはミッション等とキレイごと、かっこいいことだけを発信するのではなく、『今こういう問題が出ている。何か良いアイデアはないか』と全員に意見を求めるぐらいの姿勢があってもいいと思う。といったところで、随分時間が過ぎましたが、他に何かありますか?」
中澤「1時間半ぐらいが過ぎましたね」
木之下「では、最後に編集長としてシメをお願いします」
高橋「数年前に田嶋幸三会長に話を聞いた時、『これまで4種の競技人口が増え続けてきた中で、ここ数年は減少の傾向にある。もちろん少子化という影響がある中で、試合を見に行くとベンチに座っている選手がたくさんいる』ということを随分と気にしていました。3種になって競技人口は減っているし、少なからずそういう部分は影響していると思います。
海外サッカーの環境の話が出ましたが、ジュニアの段階ではフットサルを含めて本質的に楽しいことを肌で感じてもらうのが重要ではないかと思います。子どもたちが楽しめるような環境を作るためには、やはり大人が整えていく環境づくりが大切なので、ジュニサカWEBでもそういう部分は今後もしっかりと配信していきたいと考えています」
木之下「出場機会はやはり公式戦ですよね?」
高橋「練習試合や遠征試合でいくら試合に出場しても本当の経験にはならないですから。そのあたりも含めて、次は現場の指導者たちに実際に聞いてみたいと思います」
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