テクニックの使い方を知らない日本人選手。技術ばかりを磨く育成環境に疑問
2018年09月29日
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※写真はイメージです。選手及びチームは記事の内容と関係ありません。
日本はテクニックに集中する練習ばかり
「日本の選手たちは技術はあるが、それをどう使うかという基本的な考え方が欠落していると思う。道具は持っているが使い方を知らない」。日本の若手選手育成にも広く携わり、若く才能ある選手たちが、自身の母国ドイツでトライアルを受ける手助けもしているエンゲルス氏はそう続けた。
「四角いコートの中でキープゲームをするとして、何の目的地もなく、どこへでも動くことができるなら簡単だ。前へ進む必要も、後ろへ戻る必要もないからだ。日本の練習には、試合全体を捉える基本的な考え方が乏しい」
「テクニックやボールキープに集中する練習ばかりで、たとえば、フィニッシュはあまり重視しない。外国人としての目線では、フィニッシュや3対3、4対4、5対6などの練習に割く時間が少ないことがはっきりと分かった。最近は少し発展したと思うが、そこがキーポイントのひとつだと感じられる」
「私がいつも例として挙げている話がある。トレセンに参加するためのトライアウトを見たときのことだ。今はどうか知らないが、大勢の子どもたちがやらされていたのは、ボールを落とさずに30メートル歩いたり、リフティングを100回やったりということだった。だが、 12歳の頃にそんなことができなくとも、世界王者になったセンターバックの名前を3人か4人は挙げられる。試合とはかけ離れたことだ」
【後編】ここがヘンだよ日本の育成。 選手に判断をゆだねられないのはなぜ?
※全文は『英国人から見た日本サッカー“摩訶不思議”ニッポンの蹴球文化』をご覧ください。
ショーン・キャロル
サッカージャーナリスト。1985年イングランド生まれ。2009年に来日。国内 外新聞、雑誌、ウェブサイトなどに寄稿。Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。NHKやスカパーのJリーグ番組出演も。
【商品名】英国人から見た日本サッカー“摩訶不思議”ニッポンの蹴球文化
【著者】ショーン・キャロル
【発行】株式会社カンゼン
四六判/240ページ
2018年9月19日発売
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来日10年・気鋭のジャーナリストが是々非々で根源的な課題に切り込む『日本は世界に劣らない。“保守的”な育成を捨てよ!』
全国津々浦々を取材して見えた日本サッカーの景色
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