「バルサに推薦」できるほどの潜在能力。次世代の日本代表DF・冨安健洋の少年時代
2018年11月16日
コラム次世代の日本代表を担う選手として、活躍が期待される冨安健洋。188cmの長身でありながら、スピード、テクニック、インテリジェンスも兼ね備えた“スケールの大きさ”を感じさせる選手だ。冨安の過去を知る関係者の話に耳を傾けると、その“スケールの大きさ”は小学生時代から放っていたという。逸材・冨安健洋の軌跡を振り返る。
『ジュニアサッカーを応援しよう!VOL.45』より一部転載
取材・文●元川悦子 写真●Getty Images
「デカくて速くてうまい」桁外れの逸材
日本代表が98年フランスワールドカップに初参戦し、世界の高い壁に跳ね返された5ヶ月後の11月、未来の大型DFが福岡県福岡市で誕生した。「健康で、太平洋のように広い心を持った人間に育ってほしい」という願いを込めて「健洋」と命名された赤ん坊はすくすくと育った。
姉2人がいる3番目ということで、両親もゆったりとした気持ちで息子に接したようだ。「教育方針というのは特にありませんでしたが、基本的に自主性に任せて、善悪の判断だけは間違えないように見守ったつもりです」と母・佳代子さんは語る。
健洋少年がサッカーと出会ったのは、淡水幼稚園年中の頃。全国規模で幼児教育を手掛けるコスモサッカークラブのサッカー教室があり、そこに入ることになったのだ。
「最初は姉2人がやっていた水泳を自分もやろうと思ったんですけど、祖母の家のランニングマシーンで遊んでいたら、あごを縫うケガをしてしまった(苦笑)。それで水泳ができなくなり、代わりにサッカー教室の体験に行ったんです。そしたらボールを蹴るのが楽しくなって、本格的に始めることになりました。1学年10人もいない少人数練習でしたけど、赤池先生という指導者に基本的なことを教わりました」と本人は当時を述懐する。
三筑小学校に入学すると、同学校の少年団である三筑キッカーズに加入する。この頃の健洋少年の印象を辻寛二代表は懐かしそうにこう振り返る。
「タケが入ってきたのは小1の後半。学校から3分くらいのところに住んでいて、私が用事でそこまで行くとちょこちょこ走ってくる少年が目に入った。その走り方がキレイでビックリして『面白い子がおるな』と感じ、知り合いを介して誘ったのが始まりです。後から聞くとお母さんが陸上選手だったらしい。そのDNAを引き継いだのか、異常に走れました。お父さんも野球や剣道をやっていたようで、抜群の運動センスがありました。ウチではボランチがメインで、小5の時に1学年上のチームに入れて初めてセンターバックをさせましたけど、このレベルで収まる選手じゃないと痛感しましたね」
辻代表が言うように、健洋少年の走力は頭抜けたものがあり、幼稚園のマラソン大会でも3年連続優勝というぶっちぎりの強さを誇った。三筑キッカーズは火・木・金曜日と週末の週5日活動しており、練習の中で素走りも多く取り入れていたが、彼はいつも嬉々として走っていたというから驚きだ。
「小3~小6まで教えましたが、『デカくて速くてうまい子がいるな』と思ったのがタケでした。シュート練習で『参加者20人中10人が決められなかったら罰走』というのをよくやらせたけど、タケは単に走れるだけじゃなくていつも全力。手を抜いたのを一度も見たことがないですね。試合中でも自分でポジションを修正したり、考えながら自主的にやっていたんで、僕がガミガミ怒るようなことは全くありませんでした」と次山コーチも健洋少年の大人びた一面を打ち明ける。
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