個性的。“全国経験のない”興國高校サッカー部出身のプロ選手に「共通」するもの

2019年01月11日

育成を考える

興國高校からプロへと巣立った選手に共通していること

 会場には筆者のようなペン記者だけでなくテレビカメラの取材も入る一方で、選手の家族席も用意されていた。息子の晴れ姿を画像に収めようと、盛んにシャッターを切るお母さんたちの様子も見受けられた。華やかである反面、非常にアットホームな雰囲気で会見は進められた。

 冒頭の挨拶で草島葉子校長は同校の卒業生でサッカー部から大学を経由してFC岐阜に入団、今年8月にヴィッセル神戸に移籍しレギュラーとなったFW古橋亨梧を例にあげて「イニエスタと一緒にプレーできるようになりました。興国のサッカー魂が奇跡の成長を遂げています」と話し「この中にも侍ブルーのユニホームを着てくれる子がいるんじゃないかなと思います」と期待を込めた。

 ひな壇には選手だけでなく、選手の所属することになる各Jクラブの強化担当者も登壇。選手は抱負を、強化担当者はその評価ポイントをそれぞれに語った。

 レノファ山口に決まった起は「ファンやサポーターに愛される選手になりたいです。将来は日本を代表する選手になりたい」と力強く宣言。これに対して石原正康GMは「うちのクラブからJ1にステップアップした選手は何人もいます。彼にもそんな選手になってもらい、J1で世界で活躍する左SBになってもらいたい」とエールを送った。

 岐阜に決まった村田は「見ている人が楽しめるプレーをして、多くの得点を取れる選手になりたいです。将来は日本代表で活躍できる選手になります」と決意のほどを披露。既に今年特別強化指定選手としてJ2に2試合の出場経験もある。獲得を決めた高本詞史理事兼チーム統括本部長は「スピードがある選手はプレーが固いことが多いが、彼の場合は柔らかさもある」と、その技術とスピードの両立するプレースタイルが大木監督のサッカースタイルに合致すると評価した。

 また愛媛FCに入団する中川はセレッソ大阪U-18から、自分が通う興國高校のサッカー部に移籍してきた選手。学校から何度もセレッソ大阪U-18に残るようにと説得されたというが、固い決意でサッカー部に移籍し、来季からはプロの舞台に立つことになる。

「目標は1年目から試合に絡んでチームに貢献すること」と初々しく語った。児玉雄一強化部長は「ゴールに向かうプレーと左足のキックはプロを凌ぐモノを持っています。1年目から出場機会を掴んで、勝利に貢献するゴールを期待しています」

 ツエーゲン金沢に進む石尾は「開幕からスタメンを取りたい」と野心を見せた。既にセレッソ大阪U-23のメンバーとしてJ3で22試合のプレー経験があるだけに、J2での戦いにも馴染むのも早いだろう。実際、ツエーゲン金沢の田端秀規強化部長は「経験と対人(プレー)の強さを評価しました。また高校生なのに落ち着いたプレーができているので、(柳下正明)監督が即決で獲得しようといいました」

 それぞれが自分の特徴を持ち、それを発揮することでプロの環境を勝ち取った。そこに至るプロセスで彼らに共通することはあるのだろうか?

「こういう学校の環境で人間力がついていくと思います。サッカー部監督として思うのは、14人がプロになっていますが、いい部分、悪い部分含めてプロになった人たちは喜怒哀楽が結構はっきりしています。個性的という言葉が当てはまると思います。教育者という立場ではサッカー部の選手は比較的手がかかりました。(教え子の)南野くんはかかりませんでしたけど(笑)」(内野監督)

 会見には1年先輩でサッカー部のOBで、現在、清水エスパルスでプレーするMF西村恭史、ツエーゲン金沢のMF島津頼盛のふたりも姿を見せ、後輩たちの晴れ舞台を見守っていた。

 18歳でプロの戦いに挑む彼らだが、これまで以上に大きな困難が待ち望んでいるだろう。この晴れの舞台が一生一度の輝く瞬間ではなく、あくまでも通過点として記憶されることになることを願ってやまない。

 

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