サッカーはすぐに上手くならない。美術から学ぶ「才能」の正体【サッカー外から学ぶ】
2019年06月13日
育成/環境

図1
※絵はすぐに上手くならない デッサン・トレーニングの思考法参照
うまくできないことを「才能がない」といわれたら、やめちゃいますよね?
「サッカーもそうですけど、スポーツってトレーニングしてうまくなるっていう感覚が一般的ですよね? 絵も実はそうなんですけど、そこがあまり伝わっていないんです。うまくなるための練習をしたことがないから、絵がうまい人は才能があって自分にはないということになってしまう。美大にしても、一日に3時間から6時間デッサンを繰り返し、これを2年以上続けないと受からないという世界です。『美大に行った人が絵がうまい』のではなく、『うまく描くための学習、トレーニングを積んだ人だけが美大に行ける』のです」
サッカーやスポーツのトレーニングが「うまくなること」に直結しているかどうかは別として、確かに絵のうまい下手は「才能」の一言で片付けられがちだ。「ピカソはデッサンもうまかった」は、よく聞く逸話だが、美大受験やプロになるための講座で実際に教えている成富さんが語る事実は、より身近な例として説得力がある。
「うまい人はもとからうまい。この考え方は思考停止でしかありません。うまい人と自分、あるいはうまく描けない人を才能の有無で切り分けてしまうのは非常に危険な考え方だと思います」
では、絵がうまくなる過程でどんなことが起きているのか? プロセスやトレーニング方法についてはこれから連載の中で触れていくが、ここでは「才能」についてメインで考えたい。成富さんに「絵の才能とは何か?」という質問をぶつけてみた。
「才能と聞くと、万能性だったり、天才だったりをイメージする人が多いと思いますが、その人がもともと持っている能力のことだと考えれば、また違う側面が見えてくるのではないでしょうか。才能は一種類ではありませんよね。絵に関していえば、テクニック的に優れているという才能もあれば、主題を掴むのがうまいという才能、構成力は抜群だよねという才能もあります」
「絵がうまい」とひと言でまとめてしまうと「才能」が途端にあやふやでそれなのになぜか完璧でアンタッチャブルなものに見えてくる。しかし、一つひとつの能力に分けて考えることで、才能の構成要素を見ることができるようになる。
「絵の才能はいろいろあるんですけど、私は本の中で
①アイデア
②オリジナリティ
③形状ストック
④構図構成力
⑤形を取る能力
⑥立体を把握する力
⑦テクニック
⑧完成させる力
の8つの能力【図1参照】に分けて考えることをおすすめしているんです。才能をひとつひとつの能力に分解することで、トレーニングすべきことやその方法が見えてくるというやり方です。
8つの能力をレーダーチャートにしたとき、どんなにすごい人でもすべての能力がMAXで、きれいな円になるということはまずありません。私だって足りていないところがいっぱいあります。凸凹があって当たり前。大切なのは才能がゼロ・イチじゃないってことですよね。子どもたちが入り口のところで絵がうまく描けなかった。もしそれが『才能がない』ということになってしまったら、その子はその時点で絵を描くことをやめちゃいますよね」
サッカーでも幼少期、キッズの指導で一番大切なのは、「サッカーって楽しいよ」ということを伝えることなのは間違いない。「できない」こと「なかなか上達しない」ことを才能に結びつけていては、サッカーが楽しくなるはずがない。
少し話が逸れるが、お父さん、お母さんが発破をかけるつもりで口に出す「やる気がないならやめなさい」は、なかなかうまくならない自分が責められていると感じて傷つくケースも多い。
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