「撮影したビデオいつ見ますか?」。子どもが前向きになれる大人のサポート法を考える

2019年10月28日

メンタル/教育

ジュニアサッカートレーニング 

子どもは安心できると思った場所で成長する

「どうして抜かれるんだ!」
 
 普段からそんな声が飛び交っていれば、子どもが萎縮してしまい、ボールに向かって行こうとする気持ちも芽生えないでしょう。ボールに向かって行って失敗するくらいならば、何もしないで済ませたほうがいいと考えるようになるはずです。

 ボールを奪いに行って抜かれたら、もう一度追いかければいいのです。いつも相手に抜かれてしまうようならば、指導者がこう声をかけてあげてください。

「ボールを奪いに行くタイミングを変えてごらん。速く行くのか、遅く行くのか。自分で一番良いと思うタイミングを見つけてみよう」

 子どもは、何をしても大人が認めてくれる、という安心できる雰囲気のなかにいると、最初はなかなか難しいとしても、時間が経つにつれてどんどん前向きな姿勢に変わってくると思います。

 日本サッカー協会もそれらの啓発について多くの冊子を発行しているし、内容を読めばその通りだと頷けるものばかりですが、なかなか現場が変わっていかない現状があるのも事実です。

 子どもが育つためには、やはり、たくさんの時間が必要です。子どもが時間をかけて育っていくには、まずはしっかりとした環境が整っていることが必要です。しっかりとした環境とは何かといえば、指導者が、この本で紹介したような良いトレーニングを提供してあげたり、子どもはみんな平等であることを前提にした指導が行われたりすることだと思います。そういう環境を作るためには、指導者が常に勉強して、自分自身をアップデートし続けなければいけません。


<プロフィール>
池上正(いけがみ・ただし)
「NPO法人I.K.O市原アカデミー」代表。1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市・市原市を中心に190ヶ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、その後、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターや普及部部長を歴任した。現在は「NPO法人I.K.O市原アカデミー」で全国の子どもたちや指導者に池上メソッドを伝える傍ら、大学講師も務める。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)はベストセラー。『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』『少年サッカーは9割親で決まる』(小社刊)。ジュニア指導歴39年で、のべ50万人の子どもたちを指導した実績を持つ。


Ikegamihon

【商品名】「蹴る・運ぶ・繋がる」を体系的に学ぶ ジュニアサッカートレーニング
【著者】池上正
【発行】株式会社カンゼン
【判型】(ソフトカバー)/208ページ
【価格】1,700円+税
【発売】2019年7月19日発売


 

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