「試合日から逆算した献立作り」で日々の“メニュー決め苦悩”を軽減!

2019年12月03日

フィジカル/メディカル

小学生のお子さんの食事管理をするお母さんにとって「今晩のメインディッシュを何にするか」を考えるのは大変です。子どもが「喜ぶ」と「体にいい」を両立させるメニューを考えるために日々頭を悩ませている人たちも多いのではないでしょうか。毎日決める献立ですが、「試合」という目標があると目的がはっきりし、メニュー選びも負担が軽くなるかもしれません。そこで、今月は「試合から逆算したタンパク質の取り方」と題し、試合を1週間後に控えたタンパク質の食べ方を考案してみました。

監修●川上えり/構成●北川和子/写真●ジュニサカ編集部


食育連載1203①

試合から逆算すると1週間の献立作りがラクに!

 12月に入って冷え込む日々が増えてきましたが、子どもたちは寒さに負けず、サッカーを楽しんでいるのではないでしょうか。でも、練習や試合をジッと見守るお母さんお父さんにとっては外がつらい季節でもありますよね。寒さで活動量が減りやすいこの季節には、「冬太り」という言葉がよく聞かれるようになります。でも、スポーツに励む子どもたちにとっては、そんな心配はほぼ無縁と言ってもいいと思います。

 むしろ、ジッとしていても消費する基礎代謝量のエネルギー量は冬の方が上がりますから、一日三回の食事に加え、補食もきちんととるようにサポートしましょう。基礎代謝は生命維持のため使われるエネルギーです。冬は生命維持のため体を温めようと基礎代謝が上がります。

 さて、毎日の食事は、主食・主菜・副菜をベースに組み立てていきます。なかでも、夕ご飯づくりは1日の中でも特に時間をかけている家庭が多いのではないでしょうか。成長期の子どもにとっては、晩ごはんのメニューとしては、以下のような組み合わせが基本です。

【晩ごはんの基本的な組み合わせ】
・主食(ごはん、めん類など)
・主菜(肉・魚・豆類)
・野菜
・果物
・乳製品

 おそらく、この晩ごはんの中で一番悩ましいのが「主菜」の部分だと思います。肉にするか、魚にするか。さらに、子どもの体にいいものを、好きなものを、そして、最近あまり食べていないものをと考えると、悩みは尽きません。ある調査では、調理そのものよりも献立づくりの方が大変だと考えている主婦の方が多いという結果も出ています。

※参考=「働く主婦335人の食卓事情を調査」(キッコーマン食品株式会社) 

 でも、子どもがスポーツに取り組んでいる場合、翌週の試合やトライアルなどの「目標」があると、食事に目的が生まれ、献立のテーマが明確になると思います。

 11月は「タンパク質で頑丈な体を作る」というテーマで小学生の体づくりをお伝えしました。今月はそのタンパク質の取り方を深めるために、テーマを「試合から逆算したタンパク質の取り方」としました。メインのおかずに軸に、1週間の献立の組み立て方を解説していきたいと思います。

1203①
【管理栄養士の川上えり先生】

試合に備えてどう肉や魚を食べて体を作るか?

 私がアスリートの食事指導をする際に、意識しているポイントが一つあります。それは「勝負日にフォーカスして前後の献立を考える」ことです。イメージとしては、小学校から配られる給食の献立表を思い浮かべるとわかりやすいかもしれません。パッとメニュー内容が目に入り、「昨日食べたもの」や「明日食べるもの」がわかります。

 詳しく献立を見ていくと、メインとなるおかずの種類はバラエティ豊かです。月曜はシューマイ、火曜はサバの竜田揚げ、水曜日はチキンカレー……。そんなふうに子どもたちが飽きないように工夫されています。ここまでご家庭で献立作りをするのは難しくても、1週間で使う食材をざっくりイメージすることならできそうではないでしょうか。

 例えば、1週間後に控えた試合を「ゴール」とします。

 そうすると、子どもの活動内容に応じて大きく活動後の「疲労回復」か、活動に向けた「持久力アップ」かにわけられます。でも、それだけだと子どもが飽きるので、「お楽しみメニュー」を用意し、変化をつけると子どもも嬉しいと思います。

 先月「子どものエネルギー源となる栄養素とは? 成長期に備えるための食事の摂り方」でもお話しましたが、私は成人アスリートへの食事指導では、持久系のスポーツのアスリートであれば、持久力アップのために鉄分を多く含む赤身の牛肉、魚を多めにとるように伝えています。また、瞬発系のスポーツのアスリートには、疲労回復を促すビタミンB群が多く含まれる豚肉、鶏肉、白身魚の割合を増やすように指導しています。

 サッカーは持久力と瞬発力の両方を兼ねたスポーツなので、特に小学生の間には様々なタンパク源からまんべんなく栄養を摂取していくことが大切だと考えています。

 ここで食事によく使用する5つのタンパク源と、それぞれの特徴を見てみましょう。

牛肉/吸収率の高い「ヘム鉄」や亜鉛が豊富
豚肉/ビタミンB1、ビタミンB2が豊富
鶏肉/タンパク質の消化吸収率が高く、ビタミンB2が豊富
白身魚/消化吸収が早く、ミネラルが豊富
赤身魚/脳の発達をサポートする不飽和脂肪酸や鉄分が豊富

 それぞれの食材に良い点があることがおわかりいただけると思います。そして、目安としては疲労回復、持久力アップ、お楽しみの3つを使い分けて1週間のメインのおかずをシミュレーションしてみましょう。特にお楽しみメニューはタンパク質を2つ入れるなど工夫するといいでしょう。仮に日曜の試合に向けた1週間の「タンパク質の取り方」として、水曜と土曜が練習、その他が仮にオフとして組み立ててみます。
 
 
【1週間の仮メニュー】
日曜日=試合日/豚肉
目的:疲労回復
「冬に温まる 豚肉のミルフィーユ煮」
※12月10日(火)レシピ公開予定

月曜日=オフ/牛肉
目的:持久力アップ
「ニラ玉スタミナ牛丼」(仮)

火曜日=オフ/肉と白身魚
目的:お楽しみメニュー
「鶏と鮭のごま照り焼き」
※12月17日(火)レシピ公開予定

水曜日=練習日/鶏肉
目的:疲労回復
「鶏団子みぞれ汁」
※1月8日(火)レシピ公開済み

木曜日=オフ/肉と赤身魚
目的:お楽しみメニュー
「赤身魚のマスタード焼き」+「パパッと鶏肉の炊き込みご飯(仮)」
※11月26日(火)レシピ公開済み 

金曜日=オフ/牛肉
目的:持久力アップ
「節約&簡単 クリスマス・ビーフシチュー」
※12月24日(金)レシピ公開予定

土曜日=練習日/鶏肉
目的:疲労回復(鶏肉)
「鶏胸肉のチキン南蛮風」
※11月19日(火)レシピ公開済み
 
 
 多く活動した日には「疲労回復」に焦点を当てて鶏肉や豚肉をセレクト。試合の2日前ころには、赤身の肉を取り込んでエネルギーを蓄えるために「持久力アップ」をはかりましょう。大切な試合がある前日には、消化吸収に負担がかかる脂肪が多い肉や、生魚は控えます。オフは子どもたちが楽しんで食事ができるように肉と魚を両方使ったりし、好きなものを用意してあげることもいいでしょう。

 ちなみに、主菜1食分の理想的な量は、体型や食べられる量にもよりますが、個々の手のひらの体積を目安にしてください。お肉や豆腐を盛り付けるときには、子どもの手のひらに乗る容量をイメージしてみるといいでしょう。

 今月は、「試合から逆算したタンパク質の取り方」をテーマにお話しました。

 主食と主菜は食事の大黒柱です。ここが決まっていると、セットの副菜も消化吸収などの組み合わせで選びやすくなるように思います。子どもに「その日の食事にテーマがある」ことを会話の中でさりげなく伝えてあげると、食育にもつながります。毎日の食事が体を作っていることを実感できるようになるといいですね

 来週からは、みなさんに「疲労回復」「持久力維持」、お楽しみメニューをレシピとして紹介していきます。どうぞお楽しみに!

>>12月の食育連載のレシピ第1弾は「12月10日(火)」に配信予定


【プロフィール】
川上えり(管理栄養士)
海外プロサッカー選手の栄養アドバイスや、FCジュニオールの栄養アドバイザー。海外・国内遠征・合宿帯同や、アスリート向けレシピ制作、子育てママ向けのコラム執筆などで活動中。


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