「本気で一生懸命やれば壁は越えられる」。市船コーチ“式”ユメの作り方
2019年06月02日
読んで学ぶ/観て学ぶ日本サッカー協会は、2007年度から「JFAこころのプロジェクト」として、全国の小学5年生、中学2年生へ「夢」をテーマに「夢の教室」という授業を各学校の教室で行っている。講師はサッカーに限らず、さまざまな競技の現役選手/OB/OGなどアスリートが中心に務める。講師役を「夢先生」と呼び、その夢先生の体験談をもとに、「夢を持つことや、その夢に向かって努力することの大切さ」、「仲間と協力することの大切さ」などを伝える。「夢の教室」は、体を動かしながら感じる「ゲームの時間」と、夢先生の話を聞いて、自身の夢について考え記入する「トークの時間」で構成される。今回は、2007年からJFAこころのプロジェクトに夢先生として関わり、現在は、高円宮杯JFAU-18プレミアリーグに参加している千葉県の船橋市立船橋高校サッカー部のコーチ・式田高義氏の授業を紹介する。
取材・文●ジュニサカ編集部 写真●公益財団法人日本サッカー協会

式田高義(しきだ・たかよし)
1977年11月25日、千葉県生まれ。市立船橋高校時代の2年時に高校選手権優勝を果たし、1996年にジェフユナイテッド市原に入団。その後、中央学院大学、アルビレックス新潟を経て2001年に現役を引退。現在はジョカーレフットボールクラブ代表、母校である市立船橋高校のコーチとして活動する傍ら、JFAこころのプロジェクトの一員として「夢の教室」に携わっている。
「先生は本気でぶつかっていく」
千葉県我孫子市立白山中学校2年7組の生徒に「夢の教室」を実施した。体育館に生徒たちが集まりゲームの時間がスタートすると、「シッキー先生」こと式田高義氏は、ゲームを始める前にまず「先生は本気でみんなにぶつかっていくから、みんなも一生懸命、全力でやってほしい」と伝えゲームに入った。最初は、少し距離を置いていた生徒たちも、シッキー先生が披露するサッカーのリフティングやキックを間近で見て、さらに最初に行ったじゃんけんゲームで徐々に距離を近づけていった。
2つ目のゲームになるとだんだんと楽しくなってきて盛り上がるが、それぞれの生徒が各々の考えで動いてしまい、チームとしてクリアしなければいけないゲームをクリアできずに作戦タイムを取ることになった。「どうしたらうまくいくかな?」。シッキー先生が声がけすると、生徒のほうから積極的な発言があり、いろいろなアイデアが飛び交う。みんなが出してくれた作戦を、最後にシッキー先生がまとめた。何度か失敗を挟みながらも、チームのみんなで決めた作戦を遂行し、最後には見事クリアして、みんなの笑顔が弾けた。
「ゲームが始まってすぐ、シッキー先生に、みんなのほうから勇気を持って一歩どころか、2歩も3歩も踏み出して、近づいてきてくれた。それがとても嬉しかった。そして勇気を出して作戦を出し合ってくれて、クラスみんなで協力したからゲームをクリアすることができたと思う」と感想を伝え、前半の「ゲームの時間」が終了した。
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