山口育成担当技術委員長に聞く! リーグ戦の推進は四種年代のサッカーをどう変えるか?
2013年12月02日
コラムここ数年、積極的に推進をはかっているリーグ戦について、JFA特任理事・育成担当技術委員長の山口隆文氏にお話を聞きました。。特に2015 年以降、大きく四種年代が変わります。
文●島沢優子 写真●編集部
※『ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.31冬号』P148-151より転載
リーグ戦がもたらすメリット
――リーグ戦を推進する理由は何でしょうか?
リーグ戦が持つふたつのメリットを活かして、4種年代の強化と普及を図りたいからです。まず、負けても次がある。毎週試合があるので選手は失敗が許されます。JFAが指導の基軸にする「M-T-M(マッチ‐トレーニング‐マッチ)」、要するに試合によってあぶり出された問題点を練習で修正し、それを次の試合で試してみる。それを繰り返しやり込むことで選手は上達します。
――勝利至上主義的な指導も緩和されるという狙いもあるのでは?
もちろんです。勝利よりも内容重視。指導者がその方向に向かうことを期待しています。何よりも、子どもたちが楽しくプレーすることを一番に、そして本来持っている能力を伸ばすことを考えていただきたい。四種年代は神経系が著しく発達する時期なので、巧みなボール操作を身につけることに重点を置くことが大事です。ボールフィーリングが身につくと同時に、判断を伴う技術を磨かなくてはならない年代。それなのに、大きくて、速い選手がぶっちぎって勝つといった試合ばかりやっていると、そういう子たちは堅いボール操作しかできなくなる。その子のおかげでチームは勝ったけれど、実はその子の未来には何も貢献してあげていないのではないか。そのようなことを考えながら、子ども一人ひとりをじっくり見ながら育成してほしい。指導者にとっても選手の将来を見据えた指導を啓発するよい機会になると思います。
――もうひとつのメリットは?
「補欠ゼロ」が実現でき、選手全員にプレー機会を与えることもできます。1クラブで複数のチームを登録できます。小学生の指導を長くされている方は実感されていると思いますが、選手はいつ伸びるかわかりません。そのためには、潜在的にサッカーに活かせる能力のある子たちが(その時点での)能力に合った対戦相手と試合をする環境づくりが必要です。例えば、0対10で負けてしまう試合ではなく、力の拮抗した相手と戦って点を入れる喜びや僅差で負ける悔しさを味わうことが重要なのです。
カテゴリ別新着記事
ニュース
-
フットサル日本女子代表、タイ遠征参加メンバー発表!2025.04.01
-
なでしこジャパン(日本女子代表)、国際親善試合に臨むメンバー発表!2025.03.31
-
U-17日本代表メンバー発表!【AFC U17アジアカップ サウジアラビア2025】2025.03.19
-
サッカー日本代表メンバー発表。上田綺世や伊藤洋輝が復帰!【FIFAワールドカップ26アジア最終予選】2025.03.14
フットボール最新ニュース
-
近江高校の躍進を支えた7つの班。「こんなに細かく仕事がある」部員も驚くその内容2024.04.24
-
「三笘薫ガンバレ」状態。なぜサッカー日本代表は個を活かせないのか?2024.04.24
-
【遠藤航・分析コラム】リバプールは何が変わったか。遠藤を輝かせる得意の形2024.04.24
-
リバプールがプレミア制覇に一歩リード?「タイトル争いは間違いなく波乱万丈」2024.04.24
-
前回王者マンC、絶対的司令塔の今季CL初出場・初ゴールで勝利。レアルも先勝2024.04.24
大会情報
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 大阪大会】大会結果2025.03.07
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】フォトギャラリー2025.03.03
-
【卒業記念サッカー大会第18回MUFGカップ 東京大会】F.Cボノスが逆転勝利で優勝を果たす!<決勝レポート>2025.03.01
-
【卒業記念サッカー大会 第18回MUFGカップ 愛知大会】大会結果2025.02.25
お知らせ
人気記事ランキング
- ポジションが変わらない息子
- 2013年度 ナショナルトレセンU-14 後期の開催概要および参加メンバー発表
- 頭と体を同時に鍛えるアジリズムトレーニングの基本
- クラブとともに戦い、走り続ける背番号13――。FC岐阜の永久欠番
- 『JFAフットボールフューチャープログラム トレセン研修会U-12』2017年度の参加メンバー768名を発表【変更あり】
- 「特別に目立つこともなかった」幼少期。中島翔哉の”才能”が磨かれた原点とは
- 自分自身の将来に向き合う。アメリカでプレーする若きなでしこが下した「編入」という決断【1月特集】
- サッカーを通じて“目標を達成する力”をつける思考術とは
- なでしこジャパン(日本女子代表)、国際親善試合に臨むメンバー発表!
- 山口育成担当技術委員長に聞く! リーグ戦の推進は四種年代のサッカーをどう変えるか?