山口育成担当技術委員長に聞く! リーグ戦の推進は四種年代のサッカーをどう変えるか?

2013年12月02日

育成を考える

今後四種年代が目指すべきものは?

――ところで、JFAでは「U‐12年代のグランドデザイン」と銘打った四種世代の強化策が打ち出されていますね。

リーグ戦の推進はその一環で、発端は「JFA2005年宣言」です。その中に「JFAの約束2015」(2015年には世界でトップ10の組織となり、ふたつの目標を達成する。①サッカーを愛する仲間=サッカーファミリーが500万人になる②日本代表は、世界でトップ10のチームとなる)など、日本サッカーの発展を具現化するためのロードマップが08年に作成されました。なかでも、2015年世界トップ10に向けては「すそ野を広げ、育成の土台を堅固にし、総合力を高めることで頂上を高くする」という方向性が示されました。

――世界のトップ10入りの実現には、まさに4種世代の進化が必須だということですね。

その通りです。日本サッカーの進化を担う大きな柱が、子どもたちの試合環境を変えていくということ。トーナメント戦というノックアウト方式が中心の日本スポーツ界において、リーグ戦を根づかせていくべきだという結論に達したわけです。まずU‐18でJリーグ、高体連、タウンクラブが力を集結し、プレミアリーグを立ち上げました。その後、U‐15も続きました。

――すそ野であるU‐12こそリーグ戦文化が必要ということですね。今後、四種の指導者に望むことは何でしょうか。

とにかく選手のプレー機会を均等にする努力をしてほしい。いかにしてチーム全体の底上げをするか、一人ひとりを伸ばしていくかに心を砕いて欲しい。リーグを戦うなかで、学校の行事やけがや病気などで選手の入れ替えをせざるえない状況にもなりますが、きっと指導者にとってよい勉強になると思います。例えば、11月に行われたFIFA U‐17W杯予選リーグの試合で日本代表の吉武(博文)監督は先発メンバーを試合ごとに大きく入れ替えて、戦っていました..
育成年代では今後このように、レギュラーを固定せずとも、個々人のテクニック、個人戦術眼の質が高ければ、誰が出場しても戦えるという考え方を積極的に取り入れてもらいたいと思いますね。

――技術委員長として、今後の課題は?

指導者の再教育です。現在D級からS級までおよそ7万人のライセンス取得者がいらっしゃいますが、その大部分が育成年代のコーチです。リーグ戦を普及させても、指導者の考え方如何でこれまでと何も変わらない可能性もあります。指導のあり方をいま一度掘り下げ、2015年までの「約束」の実現に一歩でも近づけるよう精進していきます。

※『ジュニアサッカーを応援しよう!VOL.31』では、リーグ戦導入について、そのほかにもパネリストからご意見をいただいています。続きは本誌にて。


プロフィール
山口隆文(56=JFA特任理事・育成担当技術委員長)
やまぐち・たかふみ

1957年山口県出身。筑波大卒。都立久留米高校(現久留米総合)監督時代の教え子に中村憲剛がいる。2003年U-17日本代表監督、06年にFC東京U-15むさし監督などを歴任。小・中・女子クラブを母体としたNPO法人を設立するなど、育成年代の実情に精通している。13年より現職。


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