得点力アップのためのヒントを探る

2015年10月21日

コラム

『得点力アップのためのヒント』と題した論文を発表した、東京経済大学サッカー部の監督を務める富岡義志雄教授の見解から決定力不足を解消するにはどうすれば良いのか、そのヒントを探ります。

(文●木之下潤 写真●編集部)

ジュニアサッカーを応援しよう!Vol.38』より一部転載


大阪-愛知

ジュニア世代から得意なものを指導者が一緒に探してあげる!

 2011年2月に東京経済大学のサッカー部の監督を務める富岡義志雄教授が『得点力アップのためのヒント』という論文を発表した。「なぜ、この論文を作成したのか」を問うと、次のように答えてくれた。

「シュートチャンスがあるのに、日本人選手は打ちません。ボールを蹴ってもふかしてしまうことが多い。そこには理由があり、何を改善すればいいのかとさまざまな書物に目を通しました。今後、ゴールを決めるためのスキルアップのヒントになればいいなと、研究ノートとしてまとめました」

 さらに興味深い見解も語ってくれた。

「プレーはすべて100%でやればいいわけではありません。人間が力を最も発揮できるのは70~80%の力でプレーしたとき。そのときに力を出し切る確実性が増すのです。つまり、シュートも100%で蹴ろうとすると失敗する可能性が発生します」

 よく肩の力を抜いてプレーすると、うまくいくと耳にする。何事もそうかもしれないが、気合が入りすぎても、逆に緊張しすぎても普段通りのプレーができない。教授はこうアドバイスをしてくれた。

「シュートで言えば、得意なコースやシュートパターンを作っておくことも大事です。その理由は自信と余裕にあります。たとえば、最近引退したデル・ピエロ選手が得意とした左斜め45度エリア、通称デルピエロゾーンもそうです。このエリアでシュートを打ったら絶対に入るという自信が余裕を生み、ゴールにつながる。すると経験が上積みされるから、より自信が深まります」

 ゴールを決める感覚を養うには、ジュニア世代から得意なコースやシュートパターンを身につけるのも一つの手段である。それがあればチームもそれにハマるようにプレーでき、攻撃の指針になる。すると、必然的に得点力アップにも関係してくる。

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