【バーモントカップ第22回全日本少年フットサル大会】埼玉県大会レポート&結果
2012年09月19日
バーモントカップ第22回全日本少年フットサル大会激戦の埼玉県予選。延長戦までもつれる試合を制した
江南南サッカー少年団が7年連続で全国大会へ
9月17日(月・祝)、埼玉県・くまがやドームで「バーモントカップ第22回全日本少年フットサル大会 埼玉県大会」が開催された。4チームが残った最終日では、準決勝・決勝が行われ、江南南サッカー少年団(以下、江南南)が7年連続で全国大会への出場を決めた。
江南南と決勝で対峙したのは、コスモSC川越(以下、コスモ川越)。前日の「EXILE CUP2012 決勝大会」を制し、勢いに乗るチーム。準決勝でも安定した試合運びで、前回のファイナリスト・malva saitamaを5-0で下した。一方の江南南も、準決勝でアビリスタに前半苦しみながらも、後半は底力を見せ、3-0で制し決勝へと勝ち上がった。
13時半、江南南のキックオフで開始した決勝戦。序盤から試合を優位に支配したのは、江南南。前線の9番・森隼平くんに早めにボールを集めて攻撃を仕かけていく。開始すぐには、森くんが強烈な左シュートを放つが、惜しくもゴールポストに嫌われる。しかし、その直後には、またしても森くんにシュートチャンス。右足で放たれたシュートは、ゴールキーパーの好セーブにあうが、そのこぼれ球にすばやく反応した8番・田中泰斗くんが詰めて、江南南が先制点をあげる。 このまま江南南ペースで試合は進むかと思われたが、コスモ川越も徐々に自分たちのボールにキープして、リズムをつかんでいく。そして前半4分、9番・竹岡賢次郎くんがシュートのこぼれ球を押し込む。さらに前半7分、右サイドからのキックインでボールを受けた13番・横江祐樹くんがダイレクトでミドルシュートを決める。試合は逆転に成功したコスモ川越のペースになり、そして前半終了間際には、オーバーラップした横江くんが追加点をあげ、コスモ川越が3-1でリードして前半を折り返した。
後半、2点のビハインドを背負った江南南は動いてくる。守備位置にいた10番・佐川洸介くんを前線に配置し、ハイプレッシャーをかけてボールを奪い、コスモ川越陣内へ攻め入ろうとした。そして開始わずか30秒、江南南の田中くんのシュートがゴールに突き刺さり1点差と迫る。さらにその1分後には、佐川くんが右足で同点弾を放つ。わずか2分での同点劇。 同点に追いつかれたコスモ川越は相手にペースを握られ、リズムをつかめずタイムアウトやメンバーを入れ替えて、なんとか機をうかがった。その後、コスモ川越もリズムを取り戻し、何度かチャンスを作ろうとする。江南南もまた、攻撃の手を緩めることはない。一進一退の攻防が続くものの、両チームの守備陣やゴールキーパーが懸命に体をはって、ともに追加点を許さなかった。そのまま後半10分間がすぎ、タイムアウト。試合はVゴール方式の延長戦となった。
延長開始から2分、試合が決する。江南南の佐川くんが相手陣内中央で相手をかわして、利き足の左を振り抜いた。「絶対に決めてやる」と気持ちを込めたシュートは見事ゴールネットを揺らし、その瞬間、江南南の7年連続全国大会出場が決まった。ゴールを決めた佐川くんは、チームメイトと喜び合ったあと、松本総監督の胸に飛び込んで抱きついた。「最後まであきらめなければ絶対に勝てると信じていたので、本当に勝ててうれしかったです」とエース・佐川くんは試合終了後、その思いを語ってくれた。
7連覇を果たした江南南にとって例年にないほど厳しい試合となった今大会。松本総監督も「相手のキーパーが本当に素晴らしかった」と話すとおり、江南南は計39本(※コスモSC川越の約20本を上回る)のシュートを放ちながら、相手のファインセーブに苦しんだ。しかし、こういった厳しい戦いを経験することで、子どもたちはまたひとつ成長することだろう。
全国でも有数の激戦区を制した江南南ではあるが、松本総監督は「全国で戦っていくには、まだまだ練習を積み重ねる必要がありますね」とチームの現状を振り返った。全国大会の開幕は来年の1月4日。全国大会でもさらに成長した姿を見せてくれることを期待したい。
■江南南サッカー少年団 松本総監督のコメント
「今日の準決勝、決勝と2試合とも厳しい試合になりましたが、よく優勝できたと思います。特に決勝では、よく1-3の(リードされた)状態から追いついて勝利につなげることができたと思います。もし1-4と3点差がついていたら苦しかったかもしれません。しかし、両チームのゴールキーパーが本当に良くて、引き締まったゲームになりました。全国大会の目標はベスト4には残りたいです。しかし、そのためにはまだまだ練習を積み重ねないといけませんね」
(文・写真●ジュニサカ編集部・吉村)
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