コラム

アグレッシブな子どもにしたい!

2012年01月24日

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回のお悩みは「アグレッシブな子どもにしたい!」です。

◎試合(試合で修正したい悩み)

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(質問者:小学5年生コーチ)

おとなしいチームをアグレッシブにするにはどうしたらよいのでしょうか。先制すれば勢いに乗るのですが、1点とられると全員下を向き撃沈します。主力の子を下げて3年生を出すなどカンフル剤的な処置をしても効き目はゼロ。負けたあとは泣きもせずケロッとしています。

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まずサッカーを楽しみましょう。
大人が終始フラットな感情を保つこと

 大人も、子どもも、サッカーを楽しくできていないようです。

 試合に勝っていればコーチも選手もうれしくて声を出しますが、ビハインドになると焦り始めますね。これは勝つことのみに大人側が一喜一憂しているため、子どもも同じ態度をとってしまうのだと思います。

 少年時代のコーチの役割は、サッカーの楽しさを伝えることと、いくら失点しても「点を取りにいくのがサッカー」だということを教えることだと、私は思います。

 ですから、まず大人は試合中、終始フラットな感情、同じ態度を保つこと。失点してもコーチが平気で「さあ、取り返そうぜ!」とニコニコしていてほしいのです。そして、試合後。もし子どもが勝って喜んでいるようなら「今日は勝てたけど、明日は負けるかもしれない。それがスポーツだよ」と話してください。状況が逆であれば「今日は負けたけど。明日は勝てるかもしれないよ」と。勝ったり負けたりする、スポーツの本質を伝えるのです。

 一方、保護者の方は「がんばれ!」と応援してよいのですが、「どうしてがんばらないの?」はやめましょう。子どもがへこんでしまうだけ。そこはコーチに任せましょう。勝てば「良かったね」負ければ「残念だったね」とひと言で終わらせてください。親側も「勝つこともあれば負けることもある」ことをきちんと受け入れておくことが大事でしょう。

 また、下級生をカンフル剤的に起用するのはマイナス面のほうが大きいと思います。私なら、勝っている場面でしか下級生は使いません。3年生のその子自身にも、チームにもプラスになるやり方を考えるべきでしょう。

プロフィール

池上 正(いけがみ・ただし)

1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。同クラブ下部組織の育成コーチを務める。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市・市原市を中心に190カ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ40万人の子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。理事長としてスクールの運営や指導、講習会、講演をこなすかたわら、大学や専門学校等で講師を務めている。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、12年2月より京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターに就任。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)は、11年12月現在で7万部に迫るベストセラー。11年9月には指導現場で、その実践例を大公開した『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』が発売。U-12の育成に携わる指導者や保護者には必見のDVD付き書籍となっている。

近刊情報

『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』

指導者や保護者から多くの支持を得ている『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』の著者・池上正氏が普段からよく使う象徴的な言葉(フレーズ)を取りあげながら、どのように子どもと接すればいいのか、言葉をかければいいのか、子どもとの距離のとり方……子育てやサッカー指導に悩む方々の具体的な解決策として、 “オトナが守るべき10のおきて”を伝授します。

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