コラム

子どもに厳しすぎる夫への対処法

2012年02月07日

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回のお悩みは「子どもに厳しすぎる夫への対処法」です。

◎自宅(ピッチ外での子育ての悩み)

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(質問者:小学6年生の保護者)

お父さんコーチをしている夫が息子につらく当たります。母親の私から見れば下手なりに頑張っているのですが、自宅でリフティングをしたり走ったりといった個人練習をしないことなどを責めます。また、「A君に比べると頑張っていない」などと、優秀なキャプテンの子と比べる言葉が目立ちます。その子の父親もコーチなので、その方へのライバル意識をわが子に反映させているようで……。言えば家の中がぎくしゃくするので本音を明かせません。このままでは息子がダメになりそうな気がします。

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第三者に助言してもらうほうがベター。
わが子の現状でなく将来を話しましょう

 お父さんコーチのいるお宅でよく聞く悩みですね。わが子にはどうしても厳しくしすぎるお父さんが多いようです。子どもが何かを達成するために親子が向き合うと、親側がどうしても厳しくなってしまいます。例えば、自転車の補助輪外し、スキー、鉄棒の逆上がり、水泳。わが子を叱っているお父さんをよく見かけますね。

 他の子どもと比べることで、わが子の意欲を引き出そうとしているのかもしれませんが、まったくの逆効果になります。個人練習をしてほしいなら、お父さんが誘って一緒にやればいいのです。本人の気が向かないことを無理強いしても効果がないばかりか、ともすればサッカーを嫌いになってしまいます。子どもがダメになると同時に、父子の関係が豊かなものになりませんね。

 この場合は、妻であるご自分ではなく、他の第三者に言ってもらうとよいでしょう。他のコーチ、できればご主人より少しベテランの方、チームの代表の方に相談してください。もし適当な方がいなければ、ここでの文章をそのまま見せてください。

 それと同時に、ご夫婦でお子さんの将来の話をしてみてください。現在進行形の話ではもめますから、未来の話をするのです。「あの子、どんな子になるのかしらね」「どんな子になってほしい?」と。そのときに、お母さんも「楽しくサッカーを続けてくれたらいいね」などとご自分の想いを話してみましょう。会話の中で、ご主人ももしかしたら現状の自分を振り返ることができるかもしれません。
「もっと違う態度で接してあげればよかった……」

 ご自分のお子さんが卒業してもコーチを続けている方の多くが、そう後悔している声はよく聞きます。幸いにもお母さんはこのままではいけないと気づいてるのですから(両親ともに気づかないケースもあります)、どこかで振り返るきっかけを作ってあげてください。

プロフィール

池上 正(いけがみ・ただし)

1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。同クラブ下部組織の育成コーチを務める。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市・市原市を中心に190カ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ40万人の子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。理事長としてスクールの運営や指導、講習会、講演をこなすかたわら、大学や専門学校等で講師を務めている。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、12年2月より京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターに就任。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)は、11年12月現在で7万部に迫るベストセラー。11年9月には指導現場で、その実践例を大公開した『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』が発売。U-12の育成に携わる指導者や保護者には必見のDVD付き書籍となっている。

近刊情報

『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』

指導者や保護者から多くの支持を得ている『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』の著者・池上正氏が普段からよく使う象徴的な言葉(フレーズ)を取りあげながら、どのように子どもと接すればいいのか、言葉をかければいいのか、子どもとの距離のとり方……子育てやサッカー指導に悩む方々の具体的な解決策として、 “オトナが守るべき10のおきて”を伝授します。

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