コラム

試合になると焦ってパスばかりする息子

2012年03月27日

池上正さんが子どもに対する悩みや、保護者・コーチの子どもを取り巻く大人に関する疑問や悩みに答えるこのコーナー。今回のお悩みは「試合になると焦ってパスばかりする息子」です。

◎試合(試合で修正したい悩み)

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(質問者:小学校高学年の保護者)

高学年で所属チームのスタメンなのですが、メンタル面が弱く、技術、スピードはあるのに、試合になると、ここ一番で、焦ってパスばかりしてしまいます。親はどのようにサポート、声がけなどしたらよいでしょうか? また、何か対処法はありますか?

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必要なのは技術力のアップ。
「強気スイッチ」は大人が押すものではありません

「焦ってパスばかりする」ということは、ボールを奪われることを必要以上に恐れていたり、プレーに余裕がないのかなと推測します。それで、プレーそのものが消極的になってしまうのでしょう。解決するひとつの方策は、もっと技術力をアップさせること。「もっと上手くなれば?」ということなのですが、そこを具体的にどう伝えていくかが重要ですね。

 息子さんの大好きな選手、例えばメッシやイニエスタだとしたら、彼らのプレーに少しでも近づくには何が必要なのかな? いま、どうしたらいいのかな?といった問いかけをしてみてください。お父さんとそういった話をしていくなかで、彼に「もっと練習しよう!」という気持ちが出てくれば、さまざまなことがよい方向に向いていくと思います。

「池上さんは子どもへの問いかけばかりを勧める。解決になるのかな?」

 もしかしたら、そう感じている方もいらっしゃるかもしれません。ですが、子ども自身が自分のありようをどう感じているのかが問題です。「気持ちを強く持て」とか「強気でいこうよ」といった抽象的な概念、要するに精神論でアドバイスしても、こちらも解決には結びつきません。例えば、プロになる選手は、子ども時代から誰にも何も言われなくても自分で考えてやっていく子です。ですので、その子が自分でどう考えるかが一番の問題なのです。

 ぜひその「どう考えるか」の部分を手伝ってあげてください。「練習を重ねる→自信が生まれる→試合でうまくいくことが増える→自信が重なる」そのような一歩一歩のプロセスが、試合でも自分の力を発揮できる成長につながるはずです。

プロフィール

池上 正(いけがみ・ただし)

1956年大阪生まれ。大阪体育大学卒業後、大阪YMCAでサッカーを中心に幼年代や小学生を指導。02年、ジェフユナイテッド市原・千葉に育成普及部コーチとして加入。同クラブ下部組織の育成コーチを務める。03年より小学校などを巡回指導する『サッカーおとどけ隊』を開始、千葉市・市原市を中心に190カ所におよぶ保育所、幼稚園、小学校、地域クラブなどで延べ40万人の子どもたちを指導した。2010年1月にジェフを退団。同年春より「NPO法人I.K.O市原アカデミー」を設立。理事長としてスクールの運営や指導、講習会、講演をこなすかたわら、大学や専門学校等で講師を務めている。2011年より京都サンガF.C.アドバイザー、12年2月より京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターに就任。08年1月に上梓した初めての著書『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』(08年・小学館)は、11年12月現在で7万部に迫るベストセラー。11年9月には指導現場で、その実践例を大公開した『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』が発売。U-12の育成に携わる指導者や保護者には必見のDVD付き書籍となっている。

近刊情報

『サッカーで子どもの力をひきだす オトナのおきて10【DVD付き】』

指導者や保護者から多くの支持を得ている『サッカーで子どもをぐんぐん伸ばす11の魔法』の著者・池上正氏が普段からよく使う象徴的な言葉(フレーズ)を取りあげながら、どのように子どもと接すればいいのか、言葉をかければいいのか、子どもとの距離のとり方……子育てやサッカー指導に悩む方々の具体的な解決策として、 “オトナが守るべき10のおきて”を伝授します。

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